20-21冬の移籍
※内容に間違いあったらすみません。指摘願います。
<放出>
度々移籍の話が出ていたウィリアン・ジョゼがウルブズ(ウォルバーハンプトン)へ。
今季終了までの半年レンタル。ローン代発生無、買取OP(約2000万€)。
ウィリーは2016年に加入して以降、通算170試合で62得点をマーク。リーグ戦では16-17シーズン以降、昨季までの4年間、4年連続2桁ゴールと結果を残し続けたストライカー。自分は今季からしか観ていないが、得点の他、タメを作ってのサイドチェンジもするし、ヘディングもゴールを狙うだけでなく、味方への落としも交え、ブラジル生まれらしい足元のテクニックを活かした9番だった。中盤に引く動きの他、サイドアタッカーと位置を入れ替え、サイドに流れてプレーすることも厭わない姿が見られ、ゴール以外の形でも貢献できるストライカーと見受けられた。
一方この冬のマーケットに関しては、チームから「(WJが)移籍した場合のみ他のFWを獲る。」という発言があり、実際にその通りになった。重要な選手ではあるものの、相応な額への引き受けについては応じる、というようなスタンスに見えた。
今季はリーグ戦先発8試合と、昨季加入のイサクとの1stチョイスが激化していた。ゴール数こそ目立たないが攻撃には貢献していた。コパデルレイ置き土産の2Gは感動。
<加入>
カルロス・フェルナンデスが完全移籍で26-27まで6年半の長期契約。移籍金は1,000万€+ボーナス200万€。
セビージャ生まれでセビージャ生え抜きの彼。世代別代表を歴任。ウィリーもCFDEZもいずれも長身(前者が186㎝、後者が188㎝)で、DFを背負ってプレーできる当たり負けしないプレイヤー。
まだプレーは数試合しか観ていないが、エリア内以外でも仕事ができるタイプの9番と見え、プレーエリアは広い他、足元のテクニックに長け、スピードに乗った状態でもボールを流麗に繰っていた。上手さだけでなく、ビジャレアル戦のパウ・トーレスとの競り合いでは当たりの強さも見せてくれた。昨季グラナダでリーグ10得点をマークした実力は伊達でなく、ラ・レアルでのこれからの活躍にも期待したい。
一見同ポジションの選手の入れ替わりの移籍に見えるが、ウィリーのウルブズへの移籍は買取義務のあるものでなく、あくまで買取OPの付いたものである点には注意したい。
買取OPが行使されなかった場合、同タイプのCFDEZが長期契約を結んでいる以上、放出は既定路線と推測される。ソシエダで多くのゴール・貢献をしてくれた彼の益々の活躍に期待したい。
La Liga 第22節 ソシエダ対カディス
カディスはアンダルシア州でも最南部、ジブラルタルと唯一接する県、カディスに本拠地を置くチーム。人口は約120万人。県都はジブラルタルの北西にある半島に位置する港湾都市。
今季第10節は1-0でアウェイのソシエダが勝利。今節はソシエダがホームに迎えての一戦。スターティングラインナップは以下の通り。
前節ビジャレアル戦から入れ替え3枚。まずCBのル・ノルマンが累積(イエロー5枚)で出場不可⇔スベルディア。右SBがサルドゥア⇔ゴロサベル。右SHがポルトゥ⇔ヤヌザイ。
<攻防>
・ソシエダの攻撃
開いたCB又は中盤1枚が降りてきて後ろのラインが3枚構成時の外側2枚に対し、カディスの2トップはプレッシャーに来ず、両SHがソシエダSBを切りながら詰めてくる。→ソシエダはカディス2トップ脇を起点に、比較的自由に球出し。
基本的にソシエダの攻撃の狙いは以下の通り。
●ビルドアップ
2トップ脇でカディス中盤ラインを誘い出し、2ライン間に刺す。
●カディス1stライン突破後
圧縮したカディス4-4ブロックに対し、サイドのスペースを起点にする。
この試合のカディス2トップの守備貢献の少なさは致命的に見受けられる。スアレスメッシの4-4-2(0)を彷彿。
一度自分達のラインを超えられた後のプレスバックも疎かで、レイオフのような形で一度2ライン間に刺した後一列ボールを戻した時、プレスバックを怠る2トップと、2ライン間を圧縮するために最終ラインへ寄った中盤ラインの距離が広がり、カディス1stライン-2ndラインの間に広大なスペースができている場面が散見。
なお、攻撃はヤヌザイが敵2ライン間の大外レーンでボールを引き出す、右から展開することが多かった。ゴロサベルはヤヌザイにボールが入ると右ハーフレーンを使用。
一方左のオヤルサバルは、敵SBの脇で敵最終ラインまで前進。左から攻める時はモンレアル(外抉り役)とイジャラ(その補佐+パサー)が外側を担当し、オヤルは中に入る形。
・カディスの攻撃
後ろから繋ぐというより、ロングボールを蹴る事が多かった。前進したSHを狙って、または2トップ目掛けて。
カディスは後半開始から、守備時は5-3-1のような形になる。
保持時は外のWBが高めの位置を取ると同時に#21ソブリーノが高い位置を取り、3-4-2のような形。
ガリード選手は守備的中盤もDFもこなす万能選手なんだろうか。
59分の交代を機に4-4-1ブロックに変更したように見受けられる。中盤ラインは右からソブリーノ、ペレア、ガリード、イスキエルド。
保持時はソブリーノが一列上がる4-3-2。
<選手交代>
カディス1/5枚目
'16 ヨンソン#2OUT、ガリード#5IN。
戦術的なものでなく、アクシデントによる交代(左足ハム?と実況)。同じ右のCHに入る。
カディス2/5、3/5枚目(2枚同時交代)
'59 ネグレド#18OUT、シャポニッチ#12IN。
シャポニッチはそのままトップに。
エスピノは元々左サイドバックの職人らしく、守備時はLSBに入り、CBはボランチを務めていたファリが右、左はペドロ・アルカラ。イスキエルドが一列上がる4-4-1ブロック。保持時はソブリーノが1列上がる4-3-2。
3点ビハインドを考え、構築を変更した恰好か。
ソシエダ1/5、2/5枚目(2枚同時交代)
'62 イジャラメンディOUT、シルバIN。
ヤヌザイOUT、メルケランスIN。
4-1-4-1のゲバラ前の中盤ライン並び変更。右からメルケランス、シルバ、メリーノ、オヤル。
シルバはいつもは崩しのキーマンだが、今節はセーフティなパス回しを心掛け、ゲームを殺す役割を担っていた。ゲバラのゲームメイクを助ける位置を常に取り、ポゼッションを安定させていた。
メルケランスは右に入るも、オヤルと左右を入れ替えたり中に入ったり流動的。
ソシエダ3/5枚目
'72 イサクOUT、カルロスフェルナンデスIN。
ドブレーテのイサクおつかれ交代。割と満足そうな顔でピッチを出て行った。イサクの好調もあり、この序列。この点差ならバウティが観たかったです。CFDEZさんは囮の動きが上手いことが分かった。
ソシエダ5/5枚目
'82 オヤルサバルOUT、バレネチェアIN。
スベルディアOUT、サニャンIN。
同ポジ同士のおつかれ交代。サニャン久しぶりに観ましたw
バレネとメルケランスはどちらも左メインだが、この試合はバレネが左。
<得点等>
25’ オヤルサバル得点(PK)
遡りのVAR。ヤヌザイキッカーの左からのCKをクリアにいったネグレドの肘に当たってのもの。体を大きくしていないと言えなくはない。
⚽RSO 1 - 0 CAD
29' スベルディアPK献上紛い
ロサーノのエリア内右隅からのセンタリングがマークしていたスベルディアの肘に直ヒット。主審はPKの判定→VARチェックで取り消し。
こちらはセンタリングをスベルディアが体右側面で受けるような形。肘はそんなに体を大きくしているようには見えなかった(若干体から離れていたが)。
→ドロップボール(ソシエダボール)で再開。
※ただ、このシーンは前節の失点(パレホのミドル)の焼き増しのような展開。右を抉ってのクロスが敵にカットされてから逆に右に展開されてのカウンター。右を担当すべきイジャラは何故か即時奪回のためか中央に詰めてしまい、右SBのバイタル手前までの持ち上がりを赦してしまう。正直同じ形でやられるのはあまり見たくない。
35' オヤルサバル得点(アシスト:メリーノ)
GKレミロのロングボールの跳ね返りをメリーノが回収2タッチ目で敵DFラインのすぐ裏に柔らかいロブパス。この時イサクが中央レーンで退く動きをしており、カディスCBの裏に抜け、ワンバウンド。
→抜け出したのはオヤル。もう一人のCBカラは置き去りにし、PA手前でCBマウロに競られながらも体を前に入れてボールゲット。右足で左足の前に置き、GKレデスマの左脇下を抜いてゴール。今季10点目をマーク。
⚽RSO 2- 0 CAD
37' イサク幻のアシスト(ヤヌザイシュートミス)
左に流れたイサクが敵SBカルセレンを抜き、CBマウロに寄せられながらもエリア左隅からピンポイントで浮き球のショートクロス。GKレデスマ跳んでこのボールを弾きにいくも触れず。ヤヌザイ無人のゴールの上へ打ち上げ、2mぐらい。足の付け根に当たったんで抑えるのに窮した。多分勢いを吸収するように当てにいけば入ったんでは。。
この一連に限らず、イサクが流れ、オヤルが代わりに中央に入る形が多く見られた。浮いて受けたイサクが、ドリブルでチャンスメイクを狙う形。
46' マウロ#4、レッドカード退場(オヤルサバルへのファウル)
GKレデスマがゴールキックで左に→ネグレド背後のSBイスキエルドに落とす。ここをSHヤヌザイとIHメリーノで挟む。
→イスキエルドは横のCHガリードへパス。マイナス方向になり、ガリードはゴールへ背を向けてトラップ、トラップ際をイジャラがつま先で突っついて右ハーフレーンのイサクへ。
→イサクはファリを引きずりながら中央に斜めにドリブル。中央からダイアゴナルランで、DFラインのカルセレンとマウロの間から裏へ抜けようとするオヤルへ、マウロの注意を引きながらラストパス。マウロが腕を使ってオヤルを倒す。
主審はイエロー判定も、VARにより、レッドに変更。
53’ イサク得点(アシスト:ヤヌザイ)
ファウルで得たFKのクイックリスタートから、ヤヌザイ、左大外で受け、対面のSBイスキエルドが寄せ切る前に鋭角のスルーパス。イサクはガリード、カラの間から右斜めにダイアゴナルランで抜け、ワンタッチでゴール左隅へ。
ヤヌザイのこの形のスルーパスは前節ビジャレアル戦でも2本トライして2本とも通っていなかったので、個人的に嬉しかった。イサクの抜けるタイミングや斜めの抜け方もよかったし、カディスCBはあまり狙いを感じられてなかった。
⚽RSO 3 - 0 CAD
’58 イサク得点
左サイドのモンレアル、イジャラ、オヤルのトライアングルパスでカディスDFを左に集めておいて、浮いたメリーノにパス。
→メリーノに渡しソシエダはゴロサベルを除きアタッカーを中央~左のレーンに集中させて、ゴロをアイソレーション。メリーノは溜めてから右のゴロに展開。
→ゴロは2タッチでセンタリング、オヤルが左(ファー)からニアにフリーのまま詰めてヘッド、GKレデスマが弾いたボールがクロスバーに跳ね返る。
→跳ね返りをイサクが頭で押し込む。
⚽RSO 4 - 0 CAD
シルバ不在時はアイデア不足も懸念される中、彼抜きでも狙いがハマった得点と見受けられるゴール。多くの選手が得点に絡んでいる。気持ちがいい。
'64 ソブリーノ得点
エリア内でオヤルが敵PA内でハンドの判定。FKはGKレデスマが右サイドにロングボール。
→ハーフライン手前でRCHペレアが流れて受ける。CHガリードとワンツー。戻しのパスがマイナス方向で、次のプレーのための時間と空間を得る。
→この時ソシエダDFラインではRSBゴロがLSHソブリーノに振り切られており、ペレアからの超アーリークロスに抜け出したソブリーノがレミーロとの1対1を制してゴール。VARチェック入るもゴール認定。
RSO 4 - 1 CAD⚽
全体を右に寄せてのFKなこともあり、シャポニッチ、ソブリーノが右ライン際まで開いたことで、チャンネル(RSBのゴロとRCBのエルストンドの間)を広げられ、間を通された。しかしゴロのマークがタイトなら防げたはず。前入られて抜け出されて、だったんで甘々。
~雑感~
・エルストンドのボール出し、ほんますこ。前にズバズバ刺してくれる逸材。
・試合を落ち着かせるシルバが効いてた。プレーの幅、クオリティは流石。
・カディスは4バックの方がやりやすそうだった。何で途中後ろ5枚にしたし。謎。
・わしならオヤルもうちょい早く下げたなあ。この先苦戦を強いられる相手には外せないため。あとスベルディアじゃなくてエルス外した。まあアルグアシル監督がガチムチ系コンビを嫌い、ビルドに長けた彼を残したかったのか否か。
・メルケランスゴール未遂2発(71分、74分)。71分はDFラインの背後に出したオヤル(アシスト未遂)がオフ。74分は左大外抜け出したモンレアルのクロスに、CFが潰れた背後でドフリーで合わせヘッドを撃つも、GKレデスマ超反応、ワンハンドセーブ。アシスト未遂もあった(85分のシルバロスト→ゴロ回収即パスに右サイド抜け出し)。メリーノ決めよう。
・ソシエダ、アタッカー達が連動してた。一人が貰う動き→隣の奴は逆ベクトルの動きでアシスト。
久々の勝利!(大晦日のビルバオ戦以来 分敗分分 で5試合ぶり)
勝つとめちゃくちゃ嬉しい。ヘタフェ戦も頑張ろう!怪我無く帰ってきて欲しい。
開設のごあいさつ
はじめまして。20-21第21節ビジャレアル戦の記事から始めてしまいましたが、遅ればせながらご挨拶の記事を残します。
3時と申します。Twitterでお世話になっている方にはこの場を借りて御礼申し上げます。いつもありがとうございます。(アカウント:@jhncryff1029)。私はその辺にいる民間人で、学生生活は既に終了しています。自分の金で観るサッカーは良いですね。
この記事ではソシエダの試合を見始めた経緯を記します。
海外サッカー自体は2010W杯から目を向け始めましたが、長らく有料チャンネル契約をしていなかったため、ハイライト動画又はNHKのBS1で映る試合等のみフル視聴し、昨年秋にDAZNに契約するまで同じ環境のままでした。
注目するクラブチームは、長らくインテル、2010W杯で魅入ったスナイデルが在籍している+ユニやエンブレムがかっこいいという浅い動機ですw ただ、サッカーとしてはショートパスを繋いで攻めるサッカーが好きで、ペップ~ビラノバの頃のバルサは特に好きで、レギュラーのペドロやビジャ以外の、クエンカやチアゴ兄、普段インテリオールのイニエスタが務める時もWGはサイドに張り出す、変わらないピッチを広く攻めるサッカーが好きでした。
バルサはその後の監督交代や選手獲得で大きくスタイルを変えてしまいましたが、この20-21シーズンはテネリフェ島出身の鬼才ペドリの台頭もあり、以前のようにFWというより中盤がゲームの舵をとるスタイルに戻り、基本形も4-1-2-3に戻り嬉しい限りです。リキやアレニャがレギュラーに定着できていない一方、ペドリがレギュラーを確保しているのは、空間把握能力を活かす能力なのかなと個人的には思っています。まるで俯瞰の視野をもっているかのように、攻撃では敵に捕まらない位置を取り続け、寄せられても軽々追い込まれないプレー選択を軽々こなしていきます。長らくイニエスタの後継者の不在を叫ばれてきましたが、この能力はあの不世出の天才を彷彿とさせるだけのものを感じます。
更に恐ろしいのは、彼、守備でも空間把握能力を活かしてチームを助けています。敵の揺さぶりに守備網に穴が開いているとき、彼はその穴を埋める動きをしてくれます。ボックスまで戻って綻びを補強します。危ない所をいち早く正確に読む力、恐ろしいです。ディフェンスでの働きは現時点でもシャビイニに並ぶかそれ以上?は言い過ぎでしょうかw 彼がいることで、ブロック守備やリスク管理、スムーズな繋ぎと崩しまで幅広くチームの戦い全体を一段押し上げているという感覚すら受けます。
長々バルサについて書いてしまいましたが、ソシエダを観るようになった経緯について記します。昨季中断期間明けの頃一か月体験でDAZN体入。第30節のマドリー対ソシエダを軽い気持ちで視聴。マドリー相手に引かない戦いで、1-2で敗戦しましたが骨のあるチームだなあという感想を持ちました。その頃は正直オヤルサバルも代表に呼ばれているというぐらいしか知らず、後はウーデゴールはレアル青田買いのノルウェーの神童ということで知っていたぐらいで、知らない選手ばかりということもあり、続けて観る気は特に起こせませんでした。ただ、当時FootballistaのWeb購読を契約していて適当に検索掛けて読み漁っていたところ、ソシエダの19-20の戦いを褒めていたる記事も見つけ、ウーデゴール離脱後勝てなくなっていっても頭の片隅で気になる存在ではあり続けました。最終節ヤヌザイの活躍でEL出場権を得たのを知った時は嬉しくもなりました。
そんなこんなで、20-21シーズン開幕に合わせてDAZNを契約し、第2節のマドリーソシエダ戦を観た時メンバーは違えど昨季観た戦い同様にレアルに正面から戦いを挑み、何度もクリーンなサリーダ・デ・バロンを成功させる姿を目の当たりにし胸が熱くなり、ソシエダの事を色々調べ始めました。その時メンバーの多くがカンテラ出身の選手で構成されていること、カンテラから同じサッカーを教えていることなどを知った時に追いかけることを決意し、今に至ります。
シルバやエルストンドの離脱前、複数得点で買っていく姿を観るのは最高に心地よかったです。彼らの離脱後勝てなくなり、特に第19節のバルサ戦前半では前掛かりで挑み、簡単に往なされてボコされたりする姿を観るのは非常に辛かったです。
陰ながらTwitterをやっているのですが、勝てなくなると私の未熟さもあり、粗探しをしたりチームの戦いに文句をぶつけるネガティブは発信が多くなってしまいます。ただ、どの節も時間がある時は大体2回観るようにしています。これは、1回観るのみですと、未熟さ故、感情的になって観てしまって、試合の要点やソシエダのここが良かった・悪かったなどを見逃してしまうためです。自分という人間は2回目観るときは、1回目より落ち着いた心でピッチの出来事を観ていられるようです。笑
前置きが長くなってしまいましたが、ブログをはじめようと思った経緯は、以下の通りです。
・まず試合を観て思ったこと(良かったこと、悪かったこと、自分が感じたこと)を記録しておきたいということ。
・Twitterで数人のソシエダ好きの方と交流を持たせていただいていますが、その方々と、また望ましくはより多くの人とソシエダの話をしたいと思うこと。
・ソシエダはバルサやマドリーといったメガクラブと異なり、日本で取り上げられていることがそう多くない。そんな中、こんな素人に記事であっても彼らのことを発信したい、広める一助になりたいと思うこと。
ギプスコア出身の選手たちは日本人同様、体格他スピードなどのフィジカル能力に優れているわけではありません。が、そんな彼らもスペイン1部の舞台で立派に戦っています。このブログがほんの少しでも彼らソシエダについて知る、興味を持つきっかけになったら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
La Liga 第21節ビジャレアル対ソシエダ~後半~
ハーフタイム終了。前半の戦いについてはこちらから ↓
ソシエダ交代1名。
45' イジャラメンディOUT、スビメンディIN。(ソシエダ1/5枚目)
イジャラは前半イエロー受けてた。同ポジ同士の交代でなく、スビメンディはアンカーに入り、ゲバラはスビメンディが務めていたLIHへ。
<後半の戦い>
スビメンディは縦の意識が高く、頻繁に前方へパスを射していた。
→1列前のメリーノに出したり、タイミング良く降りてきたポルトゥに当てたり。前半より縦のラインの連携が向上!
◎ビルド隊の連携も前半より向上し、相手2枚の1stラインに対し、スビが2CB間に落ちると同時にエルストンドが前に持ち上がり、縦に刺す等の好連携も見られた。
最終ラインからメリーノやゲバラに縦に渡した後、彼らが出しどころを探す内に狩られてロストという場面が散見。DFラインが後ろに残せている時のソシエダのネガトラは良く、奪うのもビジャレアルのアタッカー(先鋒)なのでこのロストから危機を招くことはそうなかった。だが、縦に差せた後の周りのサポートが遅いのは勿体ない...
縦の意識は強くなり、いくつか好機を生むも活かせず。ビジャレアルは75分過ぎには4-5-1で守るようになり、守備の重心が下がりよりカッチカチに。。ソシエダ終わったお...そう思ってました、はい。
選手交代は以下の通り。
LIH(左インテリオール)同士の交代。グリディは今節も元気に走り、目を惹くようなターンで敵を振り切りその流れでファイナルサードまで運んだり、ボレーでゴールを狙う場面や左の大外の位置でサイドアタッカーのように振る舞ったりと、場面場面で良いプレーを見せてくれた。(実況の人も少し声色弾ませてた。シルバ離脱後RL(ロベルト・ロペス)がハマらず、彼抜きなら今やLIHの1番手かも。)
75' コクランOUT、エストゥピニャンIN。(ビジャレアル1/5枚目)
ウナイ氏の渋い采配。エストゥピニャンはLWGに入り、モイゴメスがRWGに、トリゲロスがRIH(右インテリオール)へそれぞれ移動。コクランはまあ前半のが目立ってたかなあ。エストピニャンはWGの位置が不慣れなのか、そこまで怖さは出ず。モイゴメスさんは存在が渋い。仕事人って感じですこ。見た目含めて。
77' ポルトゥOUT、C. フェルナンデスIN。
サルドゥアOUT、ゴロサベルIN。
ル・ノルマンOUT、ヤヌザイIN。(この3枚交代でソシエダ交代カード全5枚使い切り。)
システム変更有(4-1-2-3→4-2-2-2)。DFラインから、まずはサルドゥア⇔ゴロサベルはRSB同士の交代。ル・ノルOUTのLCBはアンカーにいたスビが移動。
その前ドブレピボーテはグリディ(LCH)+メリーノ(RCH)。左右は適当w
2トップはイサク(LCF)とフェルナンデス(RCF)。イサクは割と最前線に張ってたが、フェルナンデスは引いたり流れたり、セカンドトップ的に振る舞っていた。監督の指示か?
まず言いたいのがスビメンディCBはファイヤー。ほんま怖い。ゴロサベルはサルドゥアよりは頻度高く上がってた。ヤヌザイがサイド張ってたので内走るかサポートが役目だった。この試合は2人そんな連携良く見えなかったw
ヤヌザイは良いクロス2本ほど上げてた。2本目は味方に渡ってゴールの気配すらあった。やはり技術は高い。一方中央への強引なスルーパスは2本トライして成功0本、まぁどんまい。上手いんだが持ち過ぎるのはあんま好きくない。クロスが得点につながってたら最高だった。
フェルナンデスは監督の指示かふらふら動いていた。最後肉弾戦で大仕事(後述)するが、それ以外のセカンドトップ的なタスクは合格点って感じではなかった。ぶっちゃけどんな選手なのかまだよく知らない。サイズ由来の期待を裏切らず、競り合いで身体張れるのは分かった。
80' パコOUT、フェルナンド・ニーニョIN。(ビジャレアル2/2枚目)
ニーニョ君は生え抜きではないもののビジャレアルカンテラを経ている選手。近年はすっかり育成のビジャレアル。FWをカンテラ経由の選手が務めるのはアツいので勝手に期待している。
ただ、この試合は良い位置でボールを受けれる場面がほとんどなく、印象薄目。最後の方は逃げ切りメインって感じだったし仕方ないね。
以下印象に残った場面を紹介。
①49分のチャンス
左サイド、右サイドからトリゲロスへのパスを読んでオヤルが奪う。奪取後引いてたイサクに預けて自分は外回りで並走(ずっとフリー)。
→イサクはドリブルでエリア直前まで運んで自らシュート、ブロックに遭う。
→弾けたところにオヤル。相手の寄せに遭い、自分で狙うだけのスペースはなく、右斜め後ろに浮いたメリーノを見つけ、肩で落としメリーノは1バウンド後ハーフボレーで狙うもゴール左に。
前半の記事でも書いたがイサク、オヤルを使ってくれ…(^^#)オヤルはあの状況でも捏ねずに周りを見てワンタッチでより自由な味方へ。ほんま良い選手。
②51分のチャンス(下図参照)
スビ縦パスでクリーンにメリーノへ
→メリーノはロブパスで左大外レーンのモンレアルにマイナス方向に、左ハーフレーンにペナ角付近に位置取るオヤルサバル(トリゲロスマーク)へ折り返し
→オヤルはトリゲのマークを受けつつ右回りにターンし、左の揺さぶりにより中央レーンで浮いたメリーノへ横パス。
→メリーノはトラップ後左ハーフスペース(オヤルよりは内寄り)にいるゲバラへ優しいスルーパス
→ゲバラは少し運んで中央でドフリーになったポルトゥへショートクロス(ロブ)
→ポルトゥは、ボレーの虎失敗(まあしゃあない...)
★このシーンの良さはトライアングルパスで敵を動かした+攻撃の最中レーンを何度も横断し、お堅いビジャレアルDFに風穴を開けたこと。まず左大外への大きな展開→左同士の繋ぎで敵守備網の注意を左サイドへ、オヤルが再び中央のメリーノへ渡したことで再度目線を変えさせギャップを生み、メリーノがゲバラへの敵2人の間を縫ってのスルーパス、ゲバラのチャンネル(CBーSB間)のブレイク、更にはポルトゥのドフリーマン化をもたらした。敵の隙を見逃さなかったゲバラの動き、合わせたメリーノ、ポルトゥも素晴らしかった。
②92分のイサクのゴール(VIL 1 - 1 RSO⚽)
エルストンドが前線へロングボール
→エリア手前でフェルナンデスが競り勝ち、ヘッドで背後へ浮かす
→パウ・トーレスが背走しながらヘッドで浅いクリア。この浮き球を前進したフェルナンデスがビジャレアルDF陣に競り勝ち再度ヘッドでゴール前へ
→パウ、メリーノに体当てられながらも、再びヘッドでゴールから遠ざける。メリーノの競りでエリア外へ出ない浅いロビングに。
→そこにいたイサク、エリア中央やや右寄りの位置からファーの方向へボレーシュート右足一閃。DF陣には弾かれず、ワンバウンドしてゴールへ向かう。アセンホ触れるも掻き出せずゴールイン。
突然の新加入フェルナンデス君躍動に感動。イサクのシュートが決め手だけど、メリーノの執念の身体寄せが素晴らしかった。あまりに泥くさいが値千金の一発。
~試合総括~
ボールを握るのはソシエダながら、要所を締めるビジャレアルが試合をコントロール。とは言えもうちょい攻めなくて良いんすか?て感じの迫力の無さ。最後は交代枠を使い切って攻め手を増やし(スビCBは攻撃ですよね?)、最後はパワープレイで同点弾を捻じ込むという気概で何とかドローに持ち込んだ一戦。
以下観戦後の所感をいくつか。
・イジャラ機動力乏しいし攻撃では後ろに重たい。。優しいロングボールは長所。アンカーで良くね?ゲバラがインテリオールやる方が普通に良いと思う。
・先に書いてるがスビメンディCBのファイヤーフォメやめーや。同じく先に書いてるが、イサク周り使って欲しい時ある。まあ、この試合はあんま彼に渡せてなかったし、撃ちたい病発症も止む無し。
・毎試合先発予想が難しい右のインテリオール、今回はメリーノ兄貴。対角線のロングボールが結構効いてた。バイタル~エリア内でパス受けた時の怖さは厳しいが、ナシな選択でも無いかなと思った。まあでもそん時は左に攻撃的な選手置いても良いよね。
・ビジャレアル堅いなーー。上位につけてるのはこの地に足着いた堅実サッカー+ジェラール・モレノ大先輩のファンタジーアあってのものと勝手に解釈。ピノやん出てこなかったすね。個人的にジェイドン・サンチョに比肩する才能と思っている。
・カプー、ちゃんとイボーラの代役ハマってますやん、流石。時折良いサイドチェンジ蹴ってて、ああ彼ロングキック長けてたなぁと。トゥールーズで名を上げてた頃が懐かしい。
・黄色と青の対戦、何かすこ。
La Liga 第21節ビジャレアル対ソシエダ~前半~
大晦日のビルバオ戦以来リーグ戦勝利無し。上位につけるビジャレアルといえど勝ちが欲しい一戦🔥。両チームの先発メンバーは以下の通り。
両チームのフォーメーションは中盤▽の4-3-3同士のミラーゲーム。ビジャレアルは3センターの左からパレホ、カプー、コクラン、ソシエダはイジャラ、ゲバラ、メリーノとお堅い構成wビジャレアルはWGも左がモイゴメス、右がトリゲロスと本当にお堅い面子。。予想に反することなく、組織的な守備網を形成していた。
<前半の戦い>
ソシエダの前半のビルドアップは、2CBが開くいつもの形。ゲバラが間に落ちる時はビジャレアルも前3枚でラインを形成し待ち構えるシーンがあり、クリーンなサリーダ・デ・バロンが成功する場面は多くなかった。
エルストンドやル・ノルマンはFWが対面に構える状況で無理はせず、ラテラルへの横パスに逃げる場面が多かった。
左にボールが集まりがちだったが、イジャラのサポートが近く、それに合わせてゲバラが右に離れるなどもなかったため、場面によっては自ら相手守備を圧縮させて窮屈で困っていたような印象。
この試合に限らず、もっとアンカーにパスを差し込んで欲しい。出せる場面でもセーフティな横パスに逃げていることが多い。
また、左のオヤルは中に入ってボールを引き出そうとする事が多いが、右のポルはあまりビルドには参加せず、右ハーフスペース付近でDFラインと駆け引きしている。この動きにより相手の右バイタルは空きがちなので、タイミングよく使えると綺麗なボール出しが叶うんじゃなかろうか。
前半のチャンスは、前で待ち構えるアタッカー達にボールを届けて、というよりは前線へのロングボール、アタッカーが長い距離を運んでのもの等が多かった。
守備面は開始すぐの失点の後は、他にもペドラサのグラウンダーのクロスをパコにバックヒールで撃たれた場面など危ない場面はあったが、ビジャレアルが人数をあまり掛けてこなかった事もあり、ハイラインを敷いて狭くし、上手くまとめていた。
前半の目をつけたシーンを以下いくつかピックアップ。
①3分の失点の場面
攻め込むもシュートまで行けず、相手エリア内でロスト
→タイミングよく降りてきたトリゲロスから右に展開
→RSBのペーニャ激走(ほぼBOXtoBOX)。対応はイジャラ、全然勢いを止められず背走wエリア脇まで持ち込みセンタリング、中はニアにトリゲロス(マーク:ゲバラ)、中央にパコ(マーク:エルストンド)
→トリゲロスは中で潰れ背後に流れる、パコがワントラップしてシュート。手前にトラップしたため、ゲバラがスライドしてブロック。
→後方に弾けてパレホの足元(フリー)。ソシエダアタッカーのプレスバックはなく、最終ラインの位置にいた守備者たちも間に合わず右足一閃。
(⚽VIL 1 - 0 RSO)
このシーンはまずイジャラ足遅っ!笑
遅いのは仕方が無いので、要因はソシエダがいつも通り最終ラインでの優位を優先したことにあると感じた。ペーニャに大外レーンをやられる最中も、中央レーン付近で最前線を駆けるパコとトリゲの2枚を3枚で見ることを選択。ル・ノルマンは最後の最後でようやくイジャラのカバー対応に向かったが、結局寄せ切る手前でセンタリングを撃たれたため大外で2対1を作れず、中央に余りとして残り、センタリング後の中の対応要因にもなれなかった。
何が言いたいかというと、ソシエダの敵最前線に対し有意性を保とうとする慎重な守りは好きだし、それで防いできた場面も数多くあるけれど、やられていて傷が広がりそうな箇所があったら早めに摘みに行っても良いケースもあるはず、ということ。
ル・ノルマンはイジャラが背走を喰らっている時点でエリア内に入れる前に敵2枚に数的同数を甘んじて受け、迎撃に向かう選択もあったかもしれない。まあ勿論それもパレホのゴラッソがなければ失点していなかったかもでもあるし、何とも言えないが。
②40分のチャンス
パコ(敵FW)の脇の位置で受けたメリーノが左のオヤルサバルへ対角のロングパス
→オヤルは敵RSBのペーニャと競るも触らず、背後でコクランが1バウンド後を前方へ胸トラ
→大きくなったところをオヤルが狩り、外を回ったモンレアルにスルーパス
→近くのイサクは消され、シュートコースも無いがGK股抜きのDFの背後へのグラウンダークロスを選択。(wktk展開)
→ポルトゥ飛び込めず岡崎未遂orz<ドウシテナンダ
ポルトゥは何だかんだ至近距離のチャンスを逃しがち。このパスは意外性に満ちてたが、他のチャンスも結構あって、決めてるとチームの成績も彼自身の数字も伸びていく!ラ・ロハで観たい!笑
③42分のチャンス
右ハーフレーン辺りに流れ、フリーで受けたイサク、切り返しで躱して中央へカットイン、敵DFラインは右に絞っており、左でドフリーに浮いたオヤルを使わず左足シュート(ミートせず)。
イサクは高いが線が細く、相手を背負うことはあまりしない。が、少し強いパスもしっかりモノにする足元の技術があり、前向きにプレーする場面を結構作る。この時敵守備陣の注意を引けるので、周囲の見方がフリーになる状況を作れる。
ストライカーは百も承知。だが、この42分の場面のようにドフリーマンがいれば、使って!笑 貴方そんな左うまなくない?wオヤルの決定力を頼ろう(^^)a
後半へ