21-22 LaLiga 第11節 RCセルタ対レアル・ソシエダ(2021.10.29)

敵地バライードスに乗り込み、セルタとの一戦。セルタの胸スポ、Estrella Garicia社はクラフトビールの会社らしい。サッカー観ながら飲みたいっすね。あとガリシアといえば茹で料理のガリシア風タコが有名ですね。絶対美味い。一昨年前ガリシア出身の知人の方が教えてくれました。

セルタはスペイン語ケルトの、ケルト人という意味。ケルト人は紀元前にピレネーを超えて、フランス側からやってきたらしい。ガリシアには今も民族音楽で使われるバグパイプ「ガイタ」や遺跡「カストロ」(古代ケルト人の集落)が残る。

バライードス雨降ってますね。ガリシア地方は降雨日数が一年の約半数ほどあるんだとか。

 

◇先発紹介

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ラレアルはいつもの4-3-3に戻してきた。昨季よく見たメンバーが並ぶ。セルタはいつもの中盤ダイヤモンドの4-4-2。若手CBのフォンタンは負傷離脱中。CBは人に強いタイプを並べてきた感じかな。

主審:マレーロ・ロペス

◇交代

セルタ

’67

①#9ノリートOUT、#14R.タピアIN

②#8ベルトランOUT、#11セルビIN

タピアがアンカー、セルビが左のセントロカンピスタ。フォーメーション変形無。セルビは今夏ベンフィカから加入のアルゼンチン生まれのアタッカー。

’78

③#2マジョOUT、#7T.ガジャルドIN

④#6デニスOUT、#21A.ソラーリIN

ソラーリは右SB、ガジャルドは最前線に入って4-3-3に変えたような形。中盤タイプを下げ、FWを入れて攻めにきた。

’88

⑤#15アイドゥーOUT、N.アラウホIN

CBの交代。序列はどんななんだろうね。

 

ラレアル

’64 

ヤヌザイOUTスベルディアIN

ポルトOUT、ソルロスIN

③シルバOUT、トゥリエンテスIN

この交代で3-1-4-2に変更。3バックは右からロビン、アリツ、スベルディア。インテリオールは右メリーノ、左トゥリ。

’77

④イサクOUT、ロベテIN

ある意味守備要因。守備の時5-3-2で守っていたのを、守備の時だけロベテを左SHの位置に回す5-4-1ブロックに。

’83

⑤アイエンOUT、D.リコIN

リコようやくデビューできました。アイエンも休めるようになったね。

プレースキック

セルタ

右CK:デニス

左CK:あったかなぁ

SFK:デニス、タピア

デニスのキックは軌道が綺麗。ブライスメンデスのプレースキックも見てみたかった。この試合キレてたし。

 

ラレアル

右CK:ヤヌザイ

左CK:ヤヌザイ、トゥリエンテス

SFK:ヤヌザイ

ヤヌザイのキックは冴えていた。低く、セルタDFの頭をかすめるようなボールを蹴る。

ファーで待ってたメリーノに合わせたトゥリのCKは素晴らしかった。プレースキック上手いのはありがたいね。オヤルいてもCK蹴って欲しいぐらいのナイスボール。

◇攻撃

4-4-2ブロックを敷くセルタDFに対し、スビメンディが低い位置まで降り、最終ラインのところで数的優位を作る。SBをWBのような位置まで上げ、WGが内側でプレーする3-1-5-1のような配置。セルタは奪われた後ハイラインのまま複数人でボールに圧を掛け、即時奪回にくるのでポジトラは裏へのカウンターの方が良い感じ。この囲いを抜けたらと思うけど、セルタのプレスも甘くはない。

ただセルタのハイプレスも素晴らしく、CB→SBに出すとSHに加えワイドに開いた2トップ、サポートに来た中盤のマークが寄ってきてえらいことになっていた。SBのところの使い方は考えた方が良さそう。

セルタのハイプレスに遭い、綺麗にボール出しができない。ラレアルはパスワークでこれを往なしにいくのではなく、WG+イサクを走らせてスペースを突くことを選択。セルタDFにしっかり潰されることも多く、テンポが落ち着かない。

勿論ハイラインも素晴らしいのだが、FW、中盤ラインのプレスバックが素晴らしい、とてもコンパクトで球際も強く、ラレアルの攻撃を次々シャットアウトしていく。

 

64分に3バックに変えてからはあまりいい場面はなかった。アトレティコ戦良かったのはやはりシルバの溜めがあってこそなのかなあとは思った。運ぶところからイサクとソルロスに任せる単調なカウンターが多く残念。ロベテとソルロスは攻守に補完性が高いと思っていて結構いい組合せだと思う。イマノル、ロベテを継続的に使ってくれてありがとう。

◇守備

いつものシルバを前に出す4-4-2ブロック。セルタの自陣深くからの組立てに対しては、ボールサイドのWG+イサクで2CBを、シルバでアンカーを見て嵌めにいく。SBにはSBをスライドさせてマンツーマンで嵌めにいく。

セルタの2タッチでどんどん回すパスワークに苦しむ。流動的に動く中盤4枚を捕まえられない。ボールをバシバシ回されるので、ボールに目がいき、相手のデスマルケもすっと決まってしまう。。 ソシエダは1対1で止めようとするより距離感近くして最悪カバーで取り切るぐらいの守備の方が良いと思うんだけどなあ。見ていて怖い。

後ろ5枚にしてからは前からのプレスを諦めて引いていた。ロベテが5-4-1の4の左に入ってからは強固に。

◇得点

’53 CEL 0-1 RSO⚽ イサク②

実  質  ヤ  ヌ  ザ  イ

イサクが左サイドに流れ、ボールを引き出し、右CBのアイドゥーを引き連れる。ポルトゥがボールを受けるイサクを追い越し、中央からダイアゴナルランで左サイドの裏のスペースに抜ける。中央に詰めたヤヌザイに、対面のムリージョの脇からスルーパスを通す。ヤヌザイのシュートはGKディトゥーロの好セーブに弾かれるもイサクがこぼれ球に詰めて先制。

左サイドから中央にドリブルで切れ込むイサクとクロスオーバーで中央から左サイド裏に抜けるポルトゥの連携が素晴らしかった。エースのオヤルサバルやイサクだけじゃなくて、ポルトゥ、ヤヌザイらのウィンガーが点に絡めるとチームにとっては大きいですね

 

’53 CEL 0-2 RSO⚽ アリツ③

トゥリエンテスがファー寄りに素晴らしいボールを蹴り、メリーノがしっかり合わせる。このボールがアリツの背中に当たり、ゴールへ。実質メリーノですw アリツは嬉しそうだった。今季3点目はチーム2位なんですがキャプテンマークマジックなのか何なのか。

◇寸評

セルタ

・ディトゥーロ

1点目のシーン、ヤヌザイのシーンを腕に当てたのは凄かった。イサクの下にこぼれたのは不運。

・マジョ

大外、ハーフレーンを行き来し、攻撃の活性化を狙った。ブライスメンデスとの連動は阿吽の呼吸。

・アイドゥー

速い。イサクに走り負けない。素晴らしいハードマーカー。自分で運んでの縦パスも良い。

・ムリージョ

目立たないが、飛び込まない守備は中々。動のアイドゥー、静のムリージョという印象。

・ガラン

攻守にクオリティが高い。

・ベルトラン

あまり目立った印象はない。彼が司令塔として展開を担うってより引いて受けにくるデニスやブライスが組み立てるからってのはあるだろう。

ブライス メンデス

ドリブルは中々止められないし、グラウンダーも浮き球もどちらのパスも一流。攻撃の中心。

・ノリート

キープ力がすごい。シュートまで持ち込む駆け引きの上手さは熟練の技。

・デニス

トップ下ではなくフリーマン。流れてビルドを助けたり、ゴール前に飛び出したり。ポケット攻略を狙った攻撃は厄介だった。

・アスパス

56分に3人目の動きで素晴らしい裏抜け。

・サンティ ミナ

身体能力の高さは脅威。守備も激しい。

 

(途中出場)

・タピア

守備力はベルトラン以上。

・セルビ

ガジャルドが入った後はインテリオールと化していたが、シンプルに繋いでいた。器用。自分で仕掛ける場面も見たかった。

ガジャルド

ラレアルが後ろ5枚にしてスペースがなかった。セルタはあまり彼にボールを入れられなかった。

ソラーリ

果敢にドリブルで仕掛けて、ロベテと見ごたえのある1対1。

・アラウホ

昨年は不動のレギュラー扱いじゃなかった?怪我か何かがあったのか。相変わらずでかかった。

 

ラレアル

・ライアン

文句なしのMOM。前半44分の2連セーブは鬼神。弾いたところにミナがいたので、速攻体制を立て直し、一本目と逆に飛んだシュートを防いだ。56分のアスパスとの1対1も素晴らしい。

・サルドゥア

もうちょい攻撃での貢献が欲しい。守備は流石。特に1対1はゴロサベルより安心して見られる。

・アリツ

後半は2トップ脇からの持ち上がりが増え、ビルドでも貢献する彼本来の力がみられた。クリアミスとか細かいミスはあったけど、大した問題にはならなかった。

62分のミナとの競り合いを制した場面では俊足FWに負けないスピードを見せた。ラレアルで一番好きな選手です。

・ロビン

セルタの攻撃を止め切ったとは言い難い。まあ中盤の争いでやられていることが大きいので、最終ラインが悪いわけではない。

・アイエン

後半増えたオーバーラップで、主にブライスメンデスを困らせた。攻撃は最大の防御。

・スビメンディ

もう少しポゼッションを安定させたかったが、マークがいたので難しかった。彼が下がって後ろ3枚にしてた方が回せていたか。復帰戦としては悪くないか。アンカーはラレアルの生命線なので要求は高くなる。

・シルバ

ビルドアップがうまくいかない分、活躍が限定された。それでも狭い所でもボールを扱えるのがありがたい。

・メリーノ

シルバと同じく攻撃ではあまりいい位置で受けられなかった。あんまビルドをGKに頼って欲しくないんだけど、レミーロの不在は攻撃に響いた。

守備は流石で、アトレティコ戦同様CBの負担を減らした。イマノル、そろそろ休ませませんか?

ヤヌザイ

いつも守備面で愚痴ってるがこの試合は寄せのダッシュも良いし、タイトに守ってくれていた。やればできるやないすか! 攻撃もキレがあったけどやっぱ笛鳴ってないのにプレー止めるのは不良。でもロストも少なく、先制点の場面は受け方、シュートともに素晴らしかった。次戦も期待してます。バレネチェアも復帰するので、良い競争を見せて欲しい。

ポルト

いつも左で出ると微妙な印象があるんだがこの日は違った。スペースをうまく突いてチャンスを拡大させた。もっと自分でいってもいいかもしれんね。攻撃のベストプレイヤー。

・イサク

今日みたいなビルドが苦しい試合ではもっと彼にボールに絡んできて欲しいという気持ちはある。ラレアルはもっと3トップをビルドに組み込んでも良いと思う。詰まるぐらいならね。 チャンスを迎える場面は少なかったけど、貴重な先制点をありがとう。

 

(途中出場)

スベルディア

ハードな守備でクリーンシートに貢献。後ろ5枚になってもDFラインの統率はとれていた。

・ソルロス

あんまいい場面はなかった。やや流し気味にプレーしているように見えるのが気になる。調子悪かったんかね。

・トゥリエンテス

アトレティコ戦のシルバのようにカウンターの起点としては振る舞えなかった。まあ彼はオフェンシブのシルバとタイプが異なり、バランサーですから。その分守備で貢献。

・ロベテ

守備を大変よく頑張ってくれた。左サイドはだいぶ楽ができた。ポジトラでファウルを貰ってくれるのもありがたかった。

・リコ

短くてあんまわからん。前から思ってたが肩幅広いよなあ。

 

内容は決して良くなかった。セルタの流動性に優れた攻撃に対し、人につくのかスペースを消すのかが曖昧で結構やられていた。うまい敵に対してはマンマークを諦めて全体でスライド頑張って狭くして窮屈にする方が良いんじゃないか?

ともあれ勝てたのはすごくうれしい。ソシエダは一回分けると昨季までは勝てない試合が続いたりしてたので。次戦のダービーめちゃくちゃ楽しみ!ポルトゥのゴールに期待!