21-22 LaLiga 第13節 CAオサスナ対レアル・ソシエダ (2021.11.8)

魔境エル・サダルに乗り込んでのアウェイゲーム!

CAオサスナCAって?と思い公式HPを覗いてみるとClub Atlético Osasuna。Club Deportivo (CD) とかUnion Deportivo (UD)とか色々あるけど、それぞれ棲み分けがあるのかね。LALIGA FREAKSに質問してみっか!笑 小澤さん桑原さんなら知ってそう。

 

スタジアム愛称のEl SadarのSadarは、スタジアム脇に流れるSadar川から。Osasunaバスク語健康とか活力とか、そんな意味らしい。

PSMで戦ったTxapela杯決勝のリベンジと行くぞ!

 

↓8月上旬のPSM。キケガル隊長とオイエルのveterano2人を中心とする強度の高いプレスにも苦しめられ、1-3の完敗でした。よくも悪くもPSMとして平常運転だったラレアルに対し、オサスナの仕上がり具合に脱帽。

wesleysni.hatenablog.com

 

◇先発紹介

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余談、TacticalistaでExcelで並べてぶっこむのやってない人やった方が良いっすよ。今まで普通に入力しますけど?でやってたがExcelの方が変えやすい

バレネチェア先発復帰おめ!だが、何で右? 結構いじくるイマノル、確かに前節のヤヌザイ左は中々だったが、復帰戦ぐらい得意な左で良くねえか?因みにシルバとメリーノもいつもと逆。

 

4日のELからは4枚。DF*3:ゴロサベル→サルドゥア, スベルディア→アリツ, アイエン→リコ、FW*1:ポルトゥ→バレネチェア 

ライアンはセルタ戦以降も意外と出番は増えませんな。31日バスクダービーから3連戦のシルバ、メリーノ、スビメンディ辺りの疲労は心配。

 

オサスナはこの面子なら底はトロに任せるんじゃ?と素人目で思うがモンカジョラもアンカーできるんだものね。モンカジョラのアンカーは想像できても、トロのインテリオールは見たことがなければ想像もできない。楽しみに観ていきたい。

ベンガルシアのえぐいクロスには気を付けたい。ガルシア4人もいて草 流石にオサスナぐらいでは?wと思ったけど、ガルシアはスペイン国内でも最多級らしい。閉廷!

主審:ミゲル アンヘル オルティス アリアス

 

◇交代、構築変更

-オサスナ-

’25頃 選手交代はないが配置変更。L.トロが一列下げ、モンカと並ぶ。4-1-2-3→4-2-3-1。

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トロ、やっぱピボーテの方が合ってる感じすんね。狭いとこより広く動かした方が生きるというか。モンカが上がれるようになったのもミソ。

’70

①#11 キケ バルハOUT、#9チミー アビラIN

切り札投入。ブラシャナツが左SH、ルベンガルシアが右SHに移って4-2-3-1→4-4-2

’83

②#39マヌ サンチェスOUT、#16コテIN

③#14ルベン ガルシアOUT、#10R.トーレスIN

④#11キケ ガルシアOUT、#17A.ブディミルIN

マヌ⇔コテは左SB同士。R.トーレスは右SHに入り、ブラシャナツが左SHに。ブディミルはアビラと並んで最前線。

コテ、調べてみたら1989年ヒホン生まれ、スポルティングカンテラ育ちの選手らしい。今夏、4季過ごしたエイバルから完全移籍。ラレアルにも2012-2013, 13-14の2シーズンいたらしい。アラサテがラレアルにいた時と被ってるから2度目のタッグか。今回の移籍も関係してそう。

 

-ラレアル-

’25頃 ヤヌザイとバレネ、ポジション入れ替え

ヤヌザイが右WG、バレネが左WGに。それぞれ定位置に戻った感じ。アトレティコ戦の4-3-3→3-5-2と言い、意識的に途中で変えてくる今季のイマノル。相手にストレスを与える狙いか。

’HT明け 

①D.リコOUT、アイエンIN

左SB同士の交代。リコは徐々にチームに慣らしていく感じですかね。

’70

②イサクOUTポルトIN

③バレネチェアOUT、ソルロスIN

ポルトゥが左WG、ソルロスが中央。バレネチェアは故障明けだし、このぐらいの時間に下げるのが妥当かもね。投入直前、イマノルに頭クシャクシャて撫で付けられるポルトゥに和んだ。

’82

④シルバOUT、トゥリエンテスIN

守備強度底上げ。左インテリオール同士の交代。彼がここで使われるといよいよナバーロの出番がなくて悲しい。守り切る狙いだから仕方ないが。

’86

ヤヌザイOUT、ロベテIN

守備強度上げその2。ロベテが左WGに入り、ポルトゥが右WGに。

 

プレースキック

-オサスナ-

・右CK:ルベンガルシア

・左CK:ルベンガルシア、R.トーレス

・SFK:ー

ベンガルシアの低弾道のキックは怖い。これにダビガルが飛んでくるんだろ?怖い。

-ラレアル-

・右CK:ヤヌザイ

・左CK:ー

・SFK:ー

 

◇攻撃

オサスナは中盤ラインを助けるキケガルおじさんの貢献が光る1-5-4ブロック。1トップ脇にボールが回ると、中盤ラインは待ち受けるんでなく、インテリオールがプレスにいく守備も変わっていない。オサスナのインテリオール出すジグザグプレス好きなんよな、ハイプレス最高!

相手にボール出しを赦しても、圧縮したバイタルエリアでは、対人に強い中盤ーDFがボールを刈り取ってしまえるのはこのチームの強み。 メリーノ、シルバといった名手でも割と簡単にボールを失ってしまうという...

 

ただ、オサスナはインテリオールを前に出すとディアゴナーレで中盤ラインは守る幅が狭く、かつ個人個人のカバーエリアが広がるので、ラレアルは後ろで回しながら、オサスナのインテリオールを釣り出すことを取っ掛かりにする。イマノル、8月の対戦から修正してきた。 かなりボールを出せていたが、それはオサスナ4バックが中盤ラインと連動して押し上げてこなかったのが大きいと思う。間延びした中盤ラインの背後のスペースを突くことで前向きにボールを持つ場面を増やした。

 

ラレアルは密度の高いオサスナブロックに馬鹿正直に突っ掛けるのを避け、GKレミーの近くまでCBが退きこんでのビルドアップ。オサスナ両WGはソシエダCBがボールを持つ時SBでなくインテリオールを切る立ち回りなので、ソシエダは空いたSBを起点にすることが多い。ただ、トラップ等でもたつくとオサスナの対応が間に合い、ハマりかける。

 

(25分頃~)

オサスナは4-1-2-3→4-2-3-1に変更し、守備時も4-4-1-1形に。東京五輪の日本代表ってこんな感じよねって感じのオーソドックスな4-2-3-1のチームの守備。真意は分からんが、中盤5枚で前からプレスいって背後のスペース使われるぐらいなら最初からある程度前プレは前2枚に任せて待ち受けようぜって感じかね。

ブラシャナツスビメンディをマークするような立ち回りだが、それならそれでとCBやSBから配給するソシエダ。CBが開いて受けてオサスナ前2枚の脇から持ち上がったり、スビが落ちて後ろ3枚にしたりと慎重に球出しした。オサスナは中盤ラインやSBが前に詰めてくることはなかったので、球出しはある程度余裕を持って行えた。

 

◇守備

いつも通りのシルバを前に出す4-4-2ブロック。シルバは1stラインを破られると1.5列目のような位置に引くが、ここでのプレスバックによる奪回とカウンター時の絶妙な繋ぎは相手の脅威だろう。昨季よかそこを意識的にやってるように見えるが私だけかね。

 

オサスナのサイド攻撃の良さは、サイドから組み立てても、SB、インテリオール、WG等のトライアングルで奪いづらいのと、クロスを上げるにしても一度中での繋ぎを経由してからなのでクロッサーにプレッシャーを掛けづらい+尚且つ守る側にとっては中→外→中と目まぐるしく目線が変わり、マークに付きづらい。これを1タッチ2タッチの最小タッチで繋いでフィニッシュまで持っていく。理に適った怖さがある。 左のトライアングルの良さは14-15ドルトムントゲレイロ、香川、ロイスを彷彿。

オサスナ、ラスト10分はモンカジョラを一列下げてSBをWBの位置に上げ、3-1-4-2的形にしてきた。早めに2トップに入れるが、ソシエダもスビメンディを下げて後ろ5枚にしたり慎重に対応した。

 

◇得点

’71 ⚽RSO 1-0 OSA メリーノ②(アシスト:ポルトゥ)

ラレアルはGKからのビルドアップで、左CB→左SB→SBのヘルプにサイドに流れて受けに来た左IHシルバへと各人2タッチ程で繋ぐ。シルバはターンでマーカーを往なし、中央のメリーノへ。メリーノからバイタルに詰めたポルトゥ→ヤヌザイと繋ぎ、ドリブルを挟んで上がってきたサルドゥアに展開。大外のサルドゥアからハーフレーンのポルトゥへ、ポルトゥはボックス入口まで詰めたメリーノへ当ててワンツーを思わせるパス&ゴー。メリーノはポルトゥに返さずゴールを向いて左脚一閃。これがディフレクションもありゴールに吸い込まれる。 ニアを狙って撃ったシュートをダビガルが足に当て、これがファーに。GKエレ―ラはノーチャンス。

 

実況によるとこの試合ソシエダは最初の枠内シュート。GKからエリア内までグラウンダーで繋ぐいい攻撃だったし、シルバのターンやポルトゥのヤヌザイ追い越しなど渋い好プレーが沢山あって、ファンも納得の良いゴールだったんじゃなかろうか。

 

’82 ⚽RSO 2-0 OSA ヤヌザイ①(PK)

スビメンディ、アイエンとのトライアングルでオサスナ守備を惑わせつつ、タッチライン際でプレッシャーを受けずにパスを受けたヤヌザイが単独突破をはかり、RSH、ピボーテ、RSBの寄せを振り切りPAポケットを取り、たまらずスライディングにきたウナイガルシアの足が掛かり、PK。

 

ヤヌザイのPKは外したところを観たことがない。オヤルサバル不調時は彼を押しのけてキッカーを務める頼れる男がここも沈める。コースはかなり甘いが、S.エレーラの逆をついた。

 

◇所感

-オサスナ-

・S.エレーラ

いいフィードが何本かあった。2失点はどちらも止めるのが難しいもの。

・N.ビダル

攻守でそんなに良さを出せず。ヤヌザイやバレネチェアを封じていたとは言い難い。

・U.ガルシア

デランテロのイサクやソルロスの対応にはあまり困ってなかった。ただ、ダビガルさんにも言えることだが、ソシエダのシュートのタイミングで間合いが少し遠いなと感じた。撃たせてもコースを切ることを優先しているのかもしれない。まあ誰しもがラモス、ヴァランのように守れるわけではないが。

・D.ガルシア

ビルドではU.ガルシアより目立っていたかもしれない。大体ウナイさんに書いたことと同じ印象。敢えて言えば、脅威のヘッドが不発で助かった。セットプレーそこそこ本数あったので。

・マヌ サンチェス

1対1でバレネを封じる。攻撃も良い。オサスナの左が強いのは彼がいるからというのは大きい。レーンをWG,インテリオールと入れ替えながら読みづらい自在な攻撃を仕掛ける。

・キケ バルハ

またぎを交えたトリッキーな仕掛けで敵を外し、抜き切らずに低めのクロスを上げる。彼の仕事は十分果たしていたように見えるが、残念ながら味方に合わなかった。

・ルベンガルシア

攻撃も良ければ守備も良い。守っては最早WGでなくWBやSB顔負けの好対応。バレネやヤヌ、サルドゥアは右でフリーになれることは滅多に無かった。

・キケ ガルシア

皆大好きキケガルおじさん。この日も攻守に走って貢献。優しいレイオフから素早く動き直してギャップでもらう動きなど、いくつも好プレーがあった。ただ、好調なアリツの守備が間に合う場面が多かった。

 

(途中出場)

・アビラ

長い出場時間ではなかったが、カメラがよく抜いていたこともあり、存在感はあった。91分の強烈なミドルは自分でプレスバックに行って奪ったボールを味方が繋いでの好機だった。パンチすごいね。

・コテ

古巣対決。SBとしては長身で、捌きはスポルティングユースらしく器用だった。

・ブディミル

よく動いていた。キケほどポストに安定感があるわけではないが、非凡なシュートセンスを生かして活躍して欲しい。

・ロベルトトーレス

モンカジョラがDFラインに引いていたため、中盤として振る舞った。良いキックがあった。

 

-ラレアル-

レミー

オサスナの中盤ラインを引き込むため、最後尾の彼からの配給は効果的。躊躇なく中央に出す捌きは流石。1対1の間合いも非常に良い。安心して見ていられる。

特に66分の場面は値千金の決定機阻止。あれが決まっていたらどうなっていたか。ディフレクションでシャドーのブラシャナツの足元近くに転がり込み撃たれるも、右足で反応しパラドン。91分のアビラのミドルもよく防いだ。

・サルドゥア

守りは本当安心して見ていられる。タイミングの良い上がりもあり、サイドプレイヤーとしては文句なし。ゴロサベルのように同サイドの選手と連携で崩せるようになるとなお嬉しい。

・エルストンド

対人最強!的確な寄せで地上戦はほとんど負けず。滑らかなボールコントロールから、好調さが窺える。最近なんか速い。

・ロビン

この日もよく跳ね返してた。地上戦のエルストンド、空中戦のルノルマン。綺麗にDFラインを揃えてオフサイドに嵌める場面もあった。毎度ありがとう。

・スビメンディ

パスの中継点であり続けたわけではないが、周りが彼を経由すべき時、迂回すべき時をよく見極められていた。持ち前のシンプルな捌きで攻撃の潤滑油に。

守備は相変わらず良かった。彼が的確なポジショニングで後ろを安定させるので、試合を通してメリーノを前目で使うことが出来た。

・メリーノ

今日は攻めのメリーノ。彼を下げずにビルドアップできると、パスの上手い彼をバイタルで使えるという利点がある。浮き球、グラウンダーどちらも精度が高く、チャンスを幾つも演出した。

先制点の場面は敵選手間に位置するポジショニングが効いて撃てた。

・シルバ

左でも良い、ということはシティの試合で分かっていた。シルバがいるサイドは輝くということで、この日は左からの攻撃が良かった。

・バレネチェア

ヤヌと入れ替わって得意の左に移ってから躍動。足裏など色々なところでボールを触るタッチの独特なドリブルはエリア内でも有効。36分の切り返して左足で撃った場面、ジャストミートしてダビガルの脇を抜けて入ってればスーパーだった。次戦も先発で観たい。

DAZNの中継によると、この日の最高速は33.7km/hを記録。35㎞台出してたアラウホと比べればって思うかもしれんが、結構速いんやねってにっこりするには十分。

ヤヌザイ

強引に捏ねて身体入れられてファウルだろってアピールしてる隙に取られるのがいつもの彼。今日はそんな場面も然程多くなく、寧ろシンプルかつ巧みなボール捌きでキープに一役買った。

オサスナ最終ラインは人につくより形を崩さないことを念頭に置いてるので、中盤でプレッシャーを受けずにボールを受けられる場面が多かった。必然彼のドリブルが生きた。80分のモンカ、トロ、ルベンガルシア、ナチョビダルの誰も寄せ付けなかったドリブルは圧巻。

・イサク

ドリブルで敵がいる方に切り返して奪われたり、判断ミスのような場面がちらほらあった。キレはいつも通りなのでそこは安心。とはいえデランテロとしては物足りない。中盤に引いて受けたり、サイドに回ったりと色々動き回るいつもの姿が観れなかったのも寂しい。いつもはフリーマン的良さがあるのに。

 

(途中出場)

・アイエン

攻撃でリコより器用な印象を見せた。WGがこの試合はラインブレイクよりも連携を意識していたので、中盤とのトライアングルで、ゴロサベルのように内側のレーンも使いながら自在に動いた。課題のクロスもこの日は良いものがあった。成長が止まらないぜ!

ポルト

この試合も元気。74分のシルバと大きなワンツーして、モンカの背中から飛び出してダイレクトで撃った場面は決めて欲しいが、しょうがない。

・ソルロス

前からだがパスのズレは気になる。しかし雑なパスでもキープできる加速とフィジカルは流石。個人的には途中出場なんだからもうちょい守備で走って欲しい。

・トゥリエンテス

短い。しっかり走ってくれていた。ポジショニングニングがまめで、良いパスカットもあった。終盤の中盤の攻防を引き締めた。

・ロベテ

よく走る。ドリブル強引に突っかけての不用意なロストもあったが後ろにカバーはいたし多少はまあ。

 

相変わらず守備が安定していた。アリツとルノルマンありきのチームと言っても過言ではない。あとは、ボール持ててる割にシュートが少ない。というのは気になる。もう少しイサクにボール集めても良いんじゃないかな。回せてもシュートまでいけないんじゃ、攻撃としては貧相。この日はチームの調子が良かったから勝てたが、苦しいときはエースの活躍に頼らなければならない時もあるので、可能な時に波に乗せておきたい。この日は何か異物感があって辛かった。

ごちゃごちゃうるさくしてしまったが、アウェーでの勝ち点3ほんとうにナイスです!ようやくポルトゥ、ヤヌザイの両翼が躍動してきた。これからもじゃんじゃん活躍お願いします!!