21-22 LaLiga 第16節 レアル・ソシエダ対レアル・マドリー(2021.12.4)
アノエタで迎える首位マドリー戦。アリツ、シルバ、メリーノの不在はめちゃくちゃ痛いがスタジアムの雰囲気は素晴らしい。実況・解説の桑原さん、松原さんが、選手入場の際イムノの合唱の中つくられた「MADE IN GIPZUKOA」のコレオグラフィーに言及してくれたのはとても嬉しかった。観客の思いに応える好ゲームを期待したい。
◇先発紹介
ソシエダは10節アトレティコ戦以来のイサク&ソルロスを並べる2トップでのスタート。ただし3-5-2ではなく4-4-2。好調のヤヌザイと戻ってきたオヤルサバルをこの大一番で使わない手はなかっただろう。
マドリーは見慣れたイレブン。言うまでもなく世界基準ですね。イスコやアセンシオは元気だろうか。今更ながらアラバを移籍金0で獲得って頭おかしくない?年俸いくら積んでんねんろ、それかアラバがマドリー好きだとか。ファンダイク辺りと並んで世界トップのCBだと思う。
◇交代&構築変更
*ラレアル*
’60
①ゲバラOUT、トゥリエンテスIN
②ソルロスOUT、バレネチェアIN
ゲバラ悪くはなかったけど決定的な働きはできず。ミスはあったが捌きはまずまず。フィジカルコンタクトはトゥリの方が強い。ソルロスはファイナルサードでの積極性が欲しい。調子は悪くない。
トゥリエンテス⇔ゲバラは左CH同士。バレネは左SHに入り、オヤルサバルがイサクと並んで2トップの一角、今日は4-4-2でいくのだね。
’68
③ゴロサベルOUT、サルドゥアIN
右SB、SHをそれぞれ入替え。ヤヌザイはフラストレーション溜めてうまくいかなかった。身体張ってから倒れたり苛々してくれ。ゴロサベルは単純に守備で苦しんでいた。ヤヌがもうちょい守ってくれればという部分はある。
’85
⑤リコOUT、アイエンIN
左SB同士の交代。
*マドリー*
’17
①ベンゼマOUT、ヨビッチIN
CFW同士。アクシデントによる交代。下のSPORT紙記事によるとMRI検査の結果筋肉の損傷は見つからずマドリッドダービー出場の芽は消えていないとのこと。重傷でなくて良かったね。
Benzema no sufre lesión muscular
’14
②カゼミロOUT、カマヴィンガIN
アンカー同士の交代。
’80
③ロドリゴOUT、アセンシオIN
④クロースOUT、バルベルデIN
アセンシオはそのまま右WG、バルベルデは右IHに入ってモドリッチが左IHに。マドリーは左はコンダクタータイプを入れるという決まりがあるんかね。
*ラレアル*
・右CK:ヤヌザイ(、オヤルサバル)
・左CK:ヤヌザイ
・SFK:ヤヌザイ(、オヤルサバル)
ヤヌザイは下がるまでずっと蹴っていた。ただ、今日はオヤルサバルのキックの方が冴えていた。
*マドリー*
・右CK:クロース
・左CK:クロース(、モドリッチ)
・SFK:クロース
クロースの右足は世界最高峰。2点目、もはや卑怯
◇攻撃
マドリーは前からプレスにこない4-1-4-1。中長距離のカウンターに自信があっての事だろう。右サイドタッチライン際に張ったヤヌザイを起点に攻める場面が多い。
また、4-5ブロックが強固なので、後ろ3枚+アンカーの位置に入るゲバラで3-1-4-2形でビルドアップすることで、最終ラインから持ち上がってマドリー中盤ラインを1枚はがして崩しに臨む。
中に絞りがちなマドリー守備に対し、リコとゴロサベルが大外を突いて前進する場面も目立った。また、何よりデカくて速いFWが2枚いることで、裏への怖さはいつもの4-3-3とは段違い。2トップの存在が周りの選手を生かした。
(後半)
結構やれてた前半に対し、マドリーが4-5-1ブロックに切り替え、とにかくビルド隊(ソシエダ4バック+2CH)から中に入れさせない守備。これによってしっかり分断され、攻撃が詰まる。外回りの攻撃に対しては両SB、両WGでしっかり対応。外からのクロスは強くて速いCBが跳ね返す。難攻不落。
◇守備
イサクを前に残す4-4-2(1-1)ブロック。
マドリーの左はヴィニシウスが大体大外、被らないようメンディが内側。クロースを低い位置で使うことでメンディは高い位置をとれ、クロースはスペースを得るという二重のおいしさ。
動きが多く次々繋ぎ変わるトライアングルパスを掴まえられないラレアル。無理に掴まえにいくよりある程度回させても最終ラインは下がりすぎず、陣形はコンパクトに保つ。
上手くて緩急使うマドリーの選手たちに何度もはがされるも、狭くすることで誰かがカバー間に合う場面が多かった。特に切り替えの場面、一の矢二の矢と続いて取り返しにいくアグレッシブな守備には胸がふるえた。
試合を通して4-4-2ブロックの中盤ラインの前を効果的に使われ、苦しかった。ここでフリーで前を向かれると寄せるしかない、その守備アクションを逆手に取られ、中盤の勝負に負けた。
◇得点
’46 RSO 0-1 RMA ヴィニシウス⑩(アシスト:ヨビッチ)
後半始まってすぐ。左サイドで開いて受けたヴィニシウスから簡単にワンツーで決められる。ゴロサベルをあっさり往なしてエリア突入。中央からダイアゴナルランで受けに来たヨビッチに預け、ヨビッチから2タッチ目で綺麗なリターン。
解説の松原さんが言っていたが、ヨビッチが深い位置で受けたため、ソシエダDF陣はボールウォッチャーになりヴィニシウスを自由にしてしまった。マークの受け渡しなど全くできず。誰か一人でもついていって欲しかった。今季20Gいくんか?w
’56 RSO 0-2 RMA ヨビッチ(アシスト:カゼミロ)
サインプレーでしょうね。クロースがニアサイドゴールから遠目にライナー性で入れ、カゼミロがファーサイドゴール前に叩きつけて落とす。ヨビッチはクロースのアウトスイングでゴールから遠ざかるボールと逆ベクトルでゴール前に前進。タイミングを合わせてゲバラの背中から飛び出し、最後はダイビングヘッド。天晴れ。ゲバラか他の誰か、感じてクリアできてたら神だった。
クロース、カゼミロ、ヨビッチ。全員の精度が素晴らしかった。2-0はきつい。
◇寸評
*ラレアル*
・レミロ
シュートストップは流石。失点はどれも無理。流石のこの人もマドリーのハイプレスには苦しんだ。
・ゴロサベル
攻撃時内側にポジションをとるメンディの脇、大外のスペースを突く上がりが見事だった。
ヴィニシウスに対し、躱される場面もあったが彼なりによくやっていた。
・ルノルマン
縦パスに対し、主にヨビッチにきついマークをかまし、マドリーの攻撃を制限しチームの守備負担を軽くした。
・リコ
良いクロスあり。変な判断ミスが目立つ。攻撃参加が静か、もっと周りを助けたい。
・スビ
縦パスの意識がいつもより高く👍。クロースとのマッチアップで攻撃時はここで有利に立てるのが大きかった。
この試合は守備で頼りになった。
・ゲバラ
ワンタッチのパスが効いている。
・ヤヌザイ
(前半)好調の攻撃に加え、ディフェンスでもかなり貢献してゴロサベルを助けた。
(後半)彼特有のセルフジャッジ→ロストは見飽きた。勝手にフラストレーションを溜め、プレーの精度を落としたほか守備参加も怠った。下がって当然。
・オヤルサバル
判断が速く、意外性のあるプレーで違いを生み出し、攻撃にアクセントをつけた。切り替えの場面含め、守備もいつも以上に素晴らしい。トップに入ってからの猛然としたプレスには胸を打たれた。
・ソルロス
カウンター要因で前に残るイサクの分まで守備頑張ってくれてありがとう。デカくて強くて速いのでマッチアップで負けない。それが単純な事ながらありがたい。
・イサク
マドリー最終ラインの裏を突く動きが効いていた。何度かシュートチャンスを迎えられたのは流石だが、枠いかなかったりシュートまでいけなかったり。結果が欲しい
(途中出場)
・トゥリエンテス
機敏な配球と球際きつくいける守備は魅力。
・バレネチェア
ポストプレー、飛び出しなど元気に頑張っていた。
・サルドゥア
2点ビハインドってことでかなり上がった。ランニングの質も高い。クロスのタイミングが良く、可能性は感じられたしポルトゥと一緒に結構右サイドを抉れた。
・ポルトゥ
サルドゥアとともに右サイドを活性化。この試合は攻撃面もヤヌザイより良かったと思う。
・アイエン
中央から攻撃できない分ということで、サイドで自らゴリゴリ仕掛けていた。今季のアイエンは気合が違う。
*マドリー*
・クルトワ
ハイボール最強、高さは言うまでも無し、出足も素晴らしい。ソシエダのシュートがあんま枠いかなかった。足元はそんな上手くなくて蹴ってくれるのは助かる。
・カルバハル
カバーリングうま。対人も強い。攻撃は控えめ、左がよく上がるしその留守番という面もあるのだろう。ミリトンとのチャレンジ&カバー、実に良かった。
・ミリトン
ブロックの鬼。堅い。恐ろしい反応速度とフィジカル能力。高い、ヘッドつよ。
・アラバ
タダではクリアーしてくれない化け物。カバーはや。
・メンディ
ドリブルの緩急で簡単にはがせるのは卑怯です。個。
・カゼミロ
ロングパスうま。
簡単にはがされるし運動量も流石。
・クロース
ここの守備が比較的弱いのは助かる。
・ロドリゴ
ドリブルが得意なヴィニシウスと対照的にシンプルに素早く叩いて動き直しを繰り返す男。速い。個人的に好きなウィンガー。圧倒的に左からの攻撃が多くて後半は消えてた。カルバハルがあんま上がんないしね。左肩上がり。
・ヴィニシウス
タッチが細かくいちいち上手く、加減速も半端ない。一人では止められない。プレッシングも素晴らしい。ソシエダを一人で嵌めていた。
・ベンゼマ
重傷でないようでよかった。
(途中出場)
・ヨビッチ
前半は味方と合わず寧ろブレーキになっていたが、後半はポストプレーで球際の強さを見せ活躍。1G1Aは見事。エースの代役を立派に務め上げた。キープ力が素晴らしい。
・カマヴィンガ
動き回るアンカー。運動量は凄いし球際もガツガツくる。球離れも良い。
・アセンシオ
攻めなくてはいけないソシエダが前がかりになり、スペースを持ち上がりで突いた。繋がってたら危なかった。
あんま観てない。
後半ェ... イマノルとしては得点に拘ったのだろうが4-5-1の方がうまく守れたかもね。スビが優秀なフィルターとして機能したおかげでこの内容で済んだという印象。にしてもスウェーデンduoを並べても無得点は正直辛い。前半は結構うまく攻めれていたのに後半は寂しい内容。相手にうまく対応された際、明らかに攻撃の手が鈍っていた。それではボールを持っていても何も生み出せず勿体ない。
CBが思い切って相手の中盤ラインに対し揺さぶりを掛けたり前線に一気のフィードを狙うとか、工夫が欲しかった。フリーなところを攻め口とせず、他にどう攻めるん?スベルディアとルノルマンなので多少はしょうがないが、だったらパチェコを使うとか。宝の持ち腐れ。。
文句を挙げたら色々出てきてしまうが、良い勝負ができていた時間帯もあったことはポジティブに捉えたい。