22-23 Real Sociedad選手紹介②(MF編)

続いて中盤編です。ここのタレント力はLigaでも上位に食い込むと思います。良いカンテラ出身者が育ってきているところでもあるので、彼らの"挑戦"にも注目して欲しいですね。GK&DF編は以下リンクから↓

wesleysni.hatenablog.com

(※)
・年齢は21-22LaLiga最終節(2022/8/14)時点のものを記します。
・背番号は22-23シーズンのものを記します。B登録の選手は(B)と記します。トップチームでの背番号が分かったら追記します。
・出生地、Gipzukoa県生まれなら青字、バスク地方(7県)生まれなら緑字で記します。
・出身クラブは前所属クラブと、それに続いて()内にその前の所属クラブを記します。ソシエダB(Sanse)出身なら青字で、Juvenil又はCチームからソシエダ所属なら青字+太字で区別します。バスク地方のクラブ出身なら同様に緑字で。La RealのCチームは2016年にできたため、JuvenilからSanseに上がった選手も多くいます。

 

~Pivote~

#3 Martín Zubimendi(マルティン・スビメンディ)

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年齢 : 23
出身 : San Sebastián/Donostia(Gipuzkoa県, バスク州
出身クラブ : Real Sociedad B (←Real Sociedad C)
契約満了:June, 2025
ポジション:DH

東京五輪でもアンカーの位置でレギュラーを張った若きチームの心臓。卓越した足元の技術と受ける前の前方確認で瞬く間に鋭い縦パスを通し、一気に攻撃のスイッチを入れる。狭いところでも通す。受けてから出すまでが速いので相手にパスカットの隙を与えない。La Realの中でも楔のパスという点においてはアリツと彼が抜きん出ている。受け手に前を向かせる出しどころ、相手守備を間に合わせない(パスの)強さ、タイミングに意外性で勝負を決める。

また、足腰が強く、クイックネスがあり且つ当たりに強い。クイックネスはデスマルケや往なし、剥がしに生かされる。ビルドアップでは背後からの縦パスに対し、先ず状況確認で相手の位置、寄せ方を確認しターンしながら1タッチ目で相手から遠いところにボールを置き、スムーズに前進する。個人的にこの光るプレーはチアゴ・アルカンタラに似ていると思う、このターンは一昨季はあまり観れなかったのでまた一つ武器を増やしたと思う。2人とも足腰が強く状況把握に優れ、技術も高く狭いところでも難なくボールを逃がす。
足腰の強さは守備にも生かされる。立ち位置から離れたところにパスを出されても、ダッシュで追いつき刈り取る。この無理が利く守備は、特に4-4-2を敷いて攻め込んだ中カウンターを喰らい、一人でDFライン前を見ざるを得ないという過酷な状況に陥った時大いにチームを助けた。彼がいなければチームは前に出づらかっただろうし、フィルターを掛けられずより多くの決定機を作られていたと思う。今季一番成長を見せた部分はこの守備強度だと思う。
また約182㎝と身長はそこそこだが競り合いの巧さ、体幹の強さとバネにより空中戦で見た目とギャップのある強さを見せる。

いかに綺麗にボール出しを成功させられるかが勝敗に直結するチーム。今季もアンカーの位置からチームを支えて欲しい。

 

#4 Asier Illarramendi(アシエル・イジャラメンディ)(C)

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年齢 : 32
出身 : Mutriku(Gipuzkoa県, バスク州
出身クラブ : Real Sociedad B (←Real Sociedad Juvenil)
契約満了:June, 2023
ポジション:DH、IH

クラブのCapitán。先ずは長い長期離脱から復帰したことを喜びたい。
ビッグクラブと戦う時等、相手チームに圧される苦境でも変わらずパフォーマンスを発揮できる姿が頼もしい。パチェコのところでも書いたが、PKで先制しながら大敗した27節マドリー戦では亀のように自陣に引く劣勢にあって、ただ止まってスペースを消すだけでなく、行ける時には前に出てボールにプレッシャーを掛けたり、ポジトラ時に動き直してパスを引き出し、何とか前線に繋ごうとしたりとアンチフットボールを解消しようと奮闘する姿が印象的だった。逆境に影響されない強さ・勇気とそれを完遂するだけの戦術眼、判断力、相手を外す巧さがある。

そんな鍛えられたプレー判断やポジショニングで貢献する一方、機動力が乏しいのはマイナス要素。守備ではマークを外されたり、ブロックから出て行って外された瞬間には絶望的な背走を余儀なくされるし、ワンツーやサイドチェンジなどの揺さぶりに弱い。広い範囲を守れる選手ではない。

攻撃面、ビルドアップの場面ではアンカーの位置でマークを外せない場面がちらほらある。サリーダでCBの近くに引いている時も多いものの、DFラインの前でボールを受けて欲しいと思う場面もある。これはゲバラにも言える。チームの”へそ”の位置でボールを受けられれば、中央から多彩な攻撃を展開できる。イマノル監督が彼をアンカーでなくIHで使う理由の一つだと思う。
一方、一本のパスで一気にチャンスメイクするパスセンスゲバラやスビメンディには無い武器。ブライスまで中々ボールが渡らないアトレティック戦(Txapela杯決勝)は彼こそが10番だった。DFラインの裏や相手守備網の網目を突く一本のパス。

近年は怪我に泣かされ、シーズンほぼフル稼働したのは2017-18シーズンまで遡る。契約終了が今季いっぱいで、以下MDインタビュー当時(記事は2022.7.22にUP)はクラブからは契約更新の打診はまだ本人に届いていなかった模様。本人もLa Realでの最終年になるかもしれないことを悟っている。
別れの時期も見え隠れしてきた彼の雄姿を確と見届けたい。

www.mundodeportivo.com

 

#16 Ander Guevara(アンデル・ゲバラ

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年齢 : 25
出身 : Vitoria-Gasteiz(アラバ県, バスク州
出身クラブ : Real Sociedad B (←Real Sociedad C)
契約満了:June, 2024
ポジション:DH、IH

イジャラメンディの復帰もあり、昨季は特に後半戦出番を大きく減らしてしまった。20節以降の19戦で、5戦(内先発3)の出場にとどまった。シーズン全体でも出場は17(内先発11)。一昨季の31戦出場(内先発25)から大きく数字を減らしてしまった。

この天才肌の中盤も昨季は中々調子が上がらなかった。まずアンカーの位置でボールを中々受けられずCBがしょうがなく横パスで隣のCB、SBに流す場面が結構。特に迂回させる動きやDFラインに落ちる動きもあまり見られず工夫にも乏しかった。
この人が明らかにスビやイジャラに劣っていると感じるのは球際の強さ。特に自陣の守備で1対1で対峙してると冷や冷やさせられる。国王杯準々決勝でW.カルバーリョをDF有利な状況で潰せずアシストを許した場面は特に喝。この試合以降LaLigaで16戦あって出場3試合。イマノルの信頼を如実に失った。アイエンを見習って頑張ってくれ。
スビメンディの、守備面の潰し屋的強さを見ると物足りない。

悪い所ばかり挙げてしまったが、今季良かったところを幾つか挙げます。まず球際の弱さを補う、方向を変えるダイレクトのパス。インサイドで強く当てて中距離を最短で繋ぐ。ダイレクトで捌ければ、球際の弱さのハンディは当然軽減させられる。
もう一つが守備時のポジショニングと読み。彼は攻守両面で周りがよく見えている。危ない所をいち早く埋め、また鋭い読みでパスカットを成功させる。

素早い捌きで攻撃を加速させるスビと違ってこの人は崩しに直結する配球ができる独特なセンスがある。数人の動き出しに合わせたこの人の縦パスから、流れるようにフィニッシュまで繋がるなんて場面は一昨季によく見た。
また、ドリブルがあるのはスビやイジャラに無い武器である。綺麗な姿勢で足に吸い付くドリブルの後ろ姿は美しい。アンカー器用の時は中々見れないが、IHの時は結構見せてくれる。相手を鼻先で躱す運びは見ていて気持ちがいい。スカッドの状況によってはIH器用も増えるか。

 

~Interior Derecho~

#21 David Silva(ダビド・シルバ

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年齢 : 36
出身 : Arguineguínグラン・カナリア島, カナリア諸島
出身クラブ : Valencia CF B (←Valencia CF Juvenil)
契約満了:June, 2023
ポジション:IH、OH

言わずと知れたスペインを代表するMF。それこそ攻撃的中盤であれほどのクオリティを持った選手はイニエスタか彼かぐらいと思っています。

昨季は長期離脱がなくLa Realの攻撃を牽引してくれました。特筆すべきは押し込まれて自陣にブロックを構えることが多かった今季の戦いでポジトラ時一人で前線のイサク、ソルロスに渡してカウンターを成立させてくれていたこと。味方がボールを回収するタイミングで4-5-1や5-4-1、あるいは4-4-2ブロックの中盤ラインからすっと前に出てフリーでパスを引き取り、当然確実に潰しに来るマーカーを往なして前線にカウンターパスを出す。

組立てから崩し、フィニッシュまで極上の働きを見せる彼はどんな時間帯でも頼りになる。相手のマークがキツくても背負ってキープしてしまう姿には頭が上がらない。

中盤ダイヤモンドの4-4-2は得点力不足を解消すべく、攻守に抜群のバランスをもたらすラフィーニャとメリーノが成立させ、シルバを崩しの局面に集中させるためのシステムだったとも思っている。クラブ加入当初の2年契約を全うした彼の残留(契約更新)が今季の一番の補強なんじゃないかな。

 

#23 Brais Méndez(ブライス・メンデス)

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年齢 : 25
出身 : Mos(ポンテベドラ県, ガリシア州
出身クラブ : Celta B (←Celta Juvenil)
契約満了:June, 2028
ポジション:IH、OH、WG

ガリシア州ポンテベドラ県出身のセルタ地元カンテラ出身の名手が2028年夏までの大型契約で加入。U-17から各年代の代表に選ばれ、フル代表経験も有り。セルティスタの方々のTweetによると得意なポジションは右WGらしい。だがここまでPSMは殆ど全てトップ下又は右IHとしての出場。私は観れていないが特にボーンマス戦では崩しの核となる極上のパフォーマンスだったらしい。

因みに今回のブライスの加入に要した移籍金・14mはLa Real史上2番目の高額ディール。トップは現キャプテン・イジャラの買戻しに要した16m。ここからもクラブの彼への期待の高さが窺えるし、後述するBチーム(Sanse)のR.ナバーロ、R.ロペス、D.ガリードらがいる中この投資は如何にパスで組み立てる攻撃を身上とするLa Realがこのポジションを重要視し、厳格な要求を掲げているか感じ取れる。
Las condiciones del contrato de Brais

近年はセルタ中盤ダイヤモンドの右を務めたように、守備強度も期待が持てる。WG、攻撃的中盤の両方で幅広い活躍を期待したい。更にテクニック面が目立って気づかなかったが187㎝と高身長。活かされる場面も来るかもしれない。本筋関係ないけど加入決定リリース動画が粋だったので見てつかんさい。↴

ガリシア音楽を代表するバグパイプ・ガイタの演奏で幕を開け、ザックを背負いサンティアゴ巡礼路を逆に西進し、Donostiaに向かう。イマノル監督の故郷・Orio(ギプスコア県)のアルベルゲ(巡礼宿)でトレッキングブーツをトレーニングシューズに履き替え、ケルトの笛(名称知らず...)の音色とともにZubietaに至る。大変そそられますな。

www.youtube.com

 

#17(昨季) Rafinha Alcântara( ラフィーニャ・アルカンタラ)※2022夏PSGへローンバック※

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年齢 : 29
出身 : São Paulo(サンパウロ州
出身クラブ : FC Barcelona B (←FC Barcelona Juvenil)
ポジション:IH、WG、ST

昨季冬に加入しファンを驚かせたクラック。父兄譲りのテクニックに注目が集まるが、半端ない走力と攻守の球際の強さで泥臭い活躍もでき、中盤のダイナモ的活躍をしてくれる。走れて闘えるテクニシャンって最高ですね。攻撃でも組み立てから崩しまで幅広く活躍し、La Realのサッカーにクオリティをもたらした。

彼との長期契約を望むファンは多く、本人もDonostiaでの暮らしに満足げな雰囲気を醸していたが年俸の高さもあってか叶わず。どこでプレーすることになっても応援してます。

(B)Roberto López(ロベルト・ロペス)※2023年夏までCD Mirandésにローン移籍※

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年齢 : 22
出身 : Zaragoza(サラゴサ県, アラゴン州
出身クラブ : Real Sociedad B (←Real Sociedad Juvenil)
契約満了:June, 2025
ポジション:IH、WG

早期からクラブに期待される典型的10番タイプの攻撃的中盤。ライン間で縦パスを受け、スルーパスやサイドへの展開でフィニッシュを演出する。左足の精度は傑出しており、長いレンジでも正確に届ける。U-18から世代別代表経験があり、昨季はU-21でもプレー。ただ近頃はビジャレアルのA.バエナやベティスのロドリに圧され気味。頑張れRL!

一昨季はトップチームに帯同し、シルバの控えとなる右IHの2番手をグリディと争った。昨季はクラブの方針で2部昇格を果たしたSanseで通年キャプテンを張った。機を見てエリア内に顔を出し、28戦4G1Aとまずまずの数字を残した。今季は若手の登竜門・CDミランデスへ1年間のローン移籍。ここで活躍し、クラブの期待を勝ち得たい。

 

(B)Dani Garrido(ダニ・ガリード

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年齢 : 22
出身 : Logroño(ラ・リオハ県/州)
出身クラブ : Real Sociedad B (←Real Sociedad Juvenil)
契約満了:June, 2023
ポジション:IH

自分の大好きなタイプのライン間の受けが上手く、周りとの細かいパス交換など連携で崩していく小兵アタッカー。彼ほど特別なプレーで違いを生めるわけではないが、スタイルはここで名前を挙げた選手の中で最もシルバに似ている。
昨季中々契約更新が発表されず顔面真っ青になりながら吉報を待っていのだが、特にクラブの情報リリースもなくサラッと1年更新されていた。逆に言うと勝負の年になりそう、実力は確かだがライバルが強力。上に名前を挙げた選手に加え、後輩にI.コルタハレナ、P.マリン等の実力者が控えている。昨季はRLの壁に阻まれ19戦(内先発5)の出場に留まった。トップチームデビューを飾る飛躍の一年にして欲しい

 

~Interior Izquierdo~

#8 Miker Merino(ミケル・メリーノ)

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年齢 : 26
出身 : Pamplona(ナバーラ県/州)
出身クラブ : CA Osasuna B (←CA Osasuna Juvenil)
契約満了:June, 2025
ポジション:IH, DH

トゥリエンテスから"El profesor"と慕われる真のB to Bプレイヤー、鉄人。自陣エリア内ではIHとしては文字通り破格の対人守備にインターセプト、空中戦の強さでチームを守る盾となり、相手エリア内ではポストプレー、飛び出し、零れ球の押し込みと幅広く活躍。攻守全局面で力を発揮する姿はB to Bというよりオールコートプレイヤーとでも言いたい。

身体の強さと技術の高さで無茶に見えるパスも難なく収める。展開の長短のパスも見事。アンカーがサリーダでDFラインに退く際は彼が中盤の底に入る。組立てに長けた彼ならではで、グリディが代わりに務めていた時は物足りなさを感じた。また右IHに入ると視野とパスセンスがより生きる。小さい予備動作から大きな展開でスイッチを入れるロブパス大好きです。シルバが左でもプレーできるので意図的に入れ替えている時もあった。
若いのだがプレーには円熟味を感じる。言うまでもなく今季も頼りにしてます。

 

#22 Beñat Turrientes(ベニャ・トゥリエンテス)

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年齢 : 20
出身 : Beasain(Gipuzkoa県, バスク州
出身クラブ : Real Sociedad B (←Real Sociedad Juvenil)
契約満了:June, 2027
ポジション:IH, DH

駆け足で進歩を続ける逸材。昨季トップデビューを果たし、また多くの試合で帯同しベンチ入りした。U-17からU-21まで各世代別代表を経験。La RealのU-21代表の中で最も信頼を勝ち得ているのは彼だろう。
一番の長所は両足の細かいボールタッチによる流麗な捌き。受ける前の周囲の把握も良く、ダイレクト、2タッチで素早くつなぐ。両足の細かいタッチで相手を往なし、剥がして前へ運ぶ。ロングパスの精度も中々。
また華奢に見えるが当たりが強い。しっかり身体を当てる守備でボールを奪う。現時点で対人守備はアンカー本職のゲバラより上だろう(ゲバラ頑張って)。オラサガスティが左IHを務めた今季、2部ではアンカーとして出場する試合が多かった。

メリーノとタイプが違うので途中交代でアクセントも付けられる。PA内にも入っていけるのでシルバの位置でも面白いと思う。
レギュラーの壁は厚いが出場機会を増やしてどんどん成長して欲しい。

#14(昨季) Jon Guridi(ヨン・グリディ)※2022年夏アラベスへ完全移籍※

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年齢 : 27
出身 : Azpeitia(Gipuzkoa県, バスク州
出身クラブ : Real Sociedad B (←Real Sociedad Juvenil)
前契約:until June, 2024
ポジション:IH, DH, OH

La Realの元気印が今夏退団。試合でもトレーニングでも100%を出し続ける姿は周囲の模範であり、La Realの魂だった。写真は昨季リーグ戦初Gを決めた最終節。足元の技術が優れているわけでは無いが90分エネルギッシュに走りきるハードワークが最大の魅力。2列目からの飛び出しも素晴らしく、シルバが負傷離脱した一昨季の後半戦は中盤オフェンシブとして活躍した。今季アラベスのPSMではセカンドトップとして幅広くピッチを走って活躍。得点も決めており、幸せな移籍になっていると思う。

アラベスを攻守に盛り立てて、ビトリア=ガステイスでも愛される選手になって欲しい。

 

(B) Jon Ander Olasagasti(ヨン・アンデル・オラサガスティ)

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年齢 : 21
出身 : Donostia-San Sebastián(Gipuzkoa県, バスク州
出身クラブ : Real Sociedad B (←Real Sociedad C)
前契約:until June, 2025
ポジション:IH, DH

彼もトゥリエンテス同様将来の活躍がかなり期待されるホープ。中盤めちゃくちゃ出てくるなぁ。一昨季はアンカーや2ボランチの位置で出ていた印象だが、今季は主にIHとして出場。ダイナミックな飛び出しで2部で4得点を挙げた。
また、昨季国王杯で見せた、色々な場所に顔を出し、球際ハードにいく守備でこちらを驚かせた。それまでは、球質の綺麗な左足のグラウンダーで組み立てる上品な司令塔と見ていた。

正直3部でのプレーが勿体ないかなと思ってしまうが、徐々に存在感を高めていってくれれば。中盤にここまで厚みがなければトップ帯同でもおかしくないんですがね。

 

~中盤総括~

年齢面でキャリア晩年に差し掛かっているシルバのポジションに同じレフティーのB.メンデスを加えた。グリディの抜けた穴は今季22番を背負うB.トゥリエンテスが埋める。
オフェンシブは久保もプレー可能。ブライスと久保どちらを右WGとしてカウントするか迷ったがPSMで器用経験のある久保を選んだ。

ピボーテの位置ではSanseからスロバキアU-21代表のP.ポコルニーがハンガリー1部のFehérvár FCに来夏までローン移籍。昨季は同4位だった模様。元々ザルツブルクの選手なので隣国ハンガリーでも有名なのかもしれない。トップチームには若いスビ、ゲバラがいるので後進の育成を焦るポジションでもないが、今季のSanseの戦力はどうなのだろうかと少し気がかり。先ずは4部降格圏内に入らないことを第一目標に頑張って欲しい。ゲバラは昨季の巻き返しを期待したい。
オフェンシブ、アンカーはトップチーム登録の選手だけで回せそうだが、メリーノのところは負傷者の出具合などによってはBのオラサガスティ、ゴロチャテギに出番が回ってくるかもしれない。まずは22番を着るトゥリエンテスに期待したい。

最も注目が集まるのは、シルバの後継者争いブライス、久保とカンテラーノ組が競う図、良いですね。中盤オフェンシブに躍動してもらうためにも、ボール出し頑張ろう。
個々のパフォーマンスは勿論、La Realは全員守備全員攻撃が身上なので、チームとしての動き、連携の強化・深化とその成果を試合で観たいです。このメンバーで良いチームになることを期待してます!