PSM Sanse (Real Sociedad B) 対 Osasuna promesas (CA Osasuna B)(2021/7/20)

オサスナのBチームとの試合。promesasという愛称?素敵ですね。手元の辞書(ポケットプログレッシブ)をみると、期待の若手たちという意味があるらしい、良い名前!!育成を重視するこのクラブらしいです。選手の所属や年齢は今回もTransfermarktから引用しています。

Football transfers, rumours, market values and news | Transfermarkt

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スターティングイレブン

知らない名前がちらほら、寧ろ知っている名前がちらほらw それもそのはず、サンセの試合は昨季3試合ほどしか観ていませんでしたから...。コルハタレナ選手(21)は2019年夏にCチームに昇格した人らしい。アンカーの位置にいたゴロチャテギ選手(19)は2020年夏にC昇格(同上)。A.マルティン選手(20)は2020年夏にB昇格ということで、来季がサンセ2年目かな。左CBのカンテロ選手(21)、右SBのカルボネル選手(20)は2019年夏にC昇格、昨季終盤から試合に出ていたカリカブル選手は21-22からC→B昇格おめでとう!他にはGKのスビアウレ選手とトップのマルトン選手のプレーは見てないが、レンタルバック組のようだ。見てないわけだ。

 

プレースキッカー

右CK:コルハタレナ(左利き、インスイング)

左CK:同(アウトスイング)

PK:マルトン(右利き)

(前半)

~攻撃~

DFライン4枚+アンカーで組み立てるサンセ。オサスナはあまり前からプレスをかけない。パス回しは斜め斜めにボールを動かすことを意識しているように見えた。特にRSBカルボネルは、ボール出しが成功するまでは気持ち内側にポジションをとり、大外に開くRWGのコルハタレナと斜めの関係を築いていた。一方カルボネルが上がれば、コルハタレナは中へ動く。そこにいたガリードセカンドトップ的役割へと変わる。前半終わりの10-20分、両WGのコルハタレナ、ロベテが左右を入れ替えていた。馬力があるロベテは右でみても悪くないし、コルハタレナは器用なポジショニングや味方との連携でギャップを狙う動きなど、左の時より目立っていたかもしれないw やはりこのチームはWGを利き足サイドに置くことが多いように思う。バレネチェアやロベテなど、カットインが持ち味の選手は別だが。

(HT)

前半とかなりメンバーが入れ替わったが、ボール出しはそれほど苦労していなかった。ビルドアップは2CB+アンカーのアルダソロ、引いてくるR.ロペスの中央4人が中心。LCBアランバリ、DMFアルダソロとRIHのR.ロペスはレギュラークラスだけあって流石に上手く、RSBブラスコは丁寧だしLCBに入ったペルーもボール扱いに長けているようで、柔らかいコントロールから鋭い縦パスを入れていた。ブラスコ、R.ロペスと2人の主力級がいる右サイドからの攻めが増えた。

~守備~

サンセは奪われたら前から奪い返しにいく。オサスナは奪った後最前線に蹴る場面が多い。SBが上がるサンセ最終ライン脇のスペースから起点を作りにいく。

失点後結構アンカーのゴロチャテギがサリーダで2CB間に落ちることが増えたと思う。これはビルドアップをより慎重に行うためというよりは、中央を締めるオサスナに対し、より外からの攻撃を意識+奪われた後の速攻対応のためという意味合いが強いように思う。即時奪回にいくのは変わらないが、後ろのケアも担保しようねというメッセージか。

(HT)

前半はRIHのガリードが出てデランテロと前2枚を形成していたが、後半はLIHのマグナセライアが前に出る4-4-2ライン。9番のM-ロサが最前線で頑張って追っていて、4-4-1-1的だった。後半も速攻対応で少し怖さが出る場面があった。引く前に縦パスを前線に入れてきたタイミングで跳ね返したいのだろうが、跳ね返せない時に危ない場面を作られた。CBが頑張っていた。

 

~得点、交代等~

 ’17 SAN 0-1 OSA⚽ ボイロ(アシスト:イルリタ)

オサスナにバイタルを締められ、LCBカンテロ→右IHガリードへの縦パスを奪われたところからの展開。オサスナは引いてきた9番J.ロドリゲスが受け、左から展開するように思わせて右WGのP.マルティネスに大きく展開。サンセはLSBのエスクルディアが対応し、CBーSBの距離が開いたところをイルリタにインナーラップで突かれた。イルリタは最前線まで駆け上がり、ペナルティアーク付近でフリーになったLWGボイロに渡し、彼のミドルがゴール左上隅に突き刺さる。

サンセは大きな展開で振られたとはいえ、戻りが遅れ、イルリタのラストパスの次点で2対3を作られたのはいただけなかった。RSBのカルボネル、さっさと戻ろう。LIHの7番マルティン、最終ラインを埋めて欲しかったなあ。とにかくイルリタの上がりが良かった。ロベテも振り切られてしまっていた。悔しいが相手のキレのある攻めに対し、守りが薄くなってしまった。即時奪回を狙い、後ろが薄くなるサンセに対し、スペースを有効に使い、最前線にフリーの選手を作ったオサスナの速攻が素晴らしかった。

 

’36 ⚽SAN 1-1 OSA(PK)

中央が堅いオサスナに対し、攻撃がバイタル中央で詰まり、マルトンがバックパスで大きくLCBカンテロに下げる。カンテロは左横のLSBエスクルディアに長めのグラウンダーで斜め前に出し、エスクルディアは走りながらこれをワンタッチで1列前のコルハタレナへ出し、パス&ゴーで縦にコルハタレナの外を回る。コルハタレナはスルー気味にフリックし、走っていたエスクルディアがワンタッチでクロス。マルトンはエリア内でマーカーの前に出てダイレクトシュート。力はないがGKが弾いたところに詰めようとしてガリスに倒され、PK奪取。

オサスナは後ろに人数揃っていたので、オサスナの先制点ほど完璧な崩しではなかったが、サイド攻撃をやり返したのは何か良かった。最終ラインから長い距離を走り、マルトンに合わせるクロスをダイレクトで入れたエスクルディアに拍手。LCBカンテロの長いパスからし仕組んだパターン攻撃だったかもしれないなあ。 

 (HT)

サンセ、大きくメンバーを入れ替える。オサスナの交代紹介申し訳ないがあきらめています。

(サンセ後半開始の並び(4-3-3))

GK:#13オルテガ

DF:#4ブラスコ(RSB)(⇔’66 #3エスクルディア)、#18ペルー(RCB)、#15アランバリ(LCB)、#12ソリオ(LSB)

MF:#16アルダソロ(DMF)#14R.ロペス(RIH)、#17マグナセライア(LIH)

FW:#21アルカイン(RWG)(⇔’66 #10ガリード)、#19Mーロサ(CFW)、#9ロベテ(LFW)(⇔’66 #20Näis Djouahra)

 

 

プレースキック

右CK:R.ロペス

 

※私が昨年観た昇格PO+セグンダB終盤2試合ぐらいでプレーを観た選手+トップチームでプレーを観た選手を太字にしています。

GKのオルテガ選手は今年夏からCチーム昇格の選手。Peru選手、出自が分からない...。Peru Rodriguez選手(20)か?TransfermarktではCチームの選手として検索ヒットしたが、FWって出てくるんよなあ、、。#12ソリオ選手(21)、マグナセライア選手(20)もCチームの選手。J.M-ロサ選手(22)はサンセにいたが、昨季はカラオラにレンタルで出されていたようだ、196㎝と高身長。最前線からのプレッシングを頑張っていた。

 

’66 3枚替え。なぜか前半で下がったエスクルディア、ガリードが再登場。Nais選手は、サンティティエンヌユースから2018年夏にサンセに加入した21歳の選手らしい。 

DFラインの並びは右SBから、Peru、アランバリ、エスクルディア、ソリオに、

ガリードが左IHに入り、右WGにマグナセライアが移っている。左WGはロベテ⇔Naisのストレート交代。

 皆本当色々なポジションやるなあ。

 

’78 ⚽SAN 2-1 OSA M-ロサ(アシスト:R.ロペス)

左SBソリオのクロスに、M-ロサが手前で2枚引きつけて潰れ、その背後に飛び込んだRLがダイレクト失敗、もう一度空ぶった後M-ロサに横パス、ダイレクトで得点。

RLが2回仕留めそこなったのは笑ったが、よくM-ロサを見つけた。彼はかなり走っていたので、報われて良かった。

’89 ⚽SAN 3-1 OSA R.ロペス(アシスト:ガリード

右WGのマグナセライアが突破を諦めてガリードに下げ、さらにRLに下げたところで左脚強振。力のあるグラウンダーのシュートが右隅に決まる。25mぐらい距離があったが、コースと強さが素晴らしかった。

(感想)

オサスナの右SBイルリタの上がりは再三脅威となっていた。ダイナミックな上がりで迫力十分。覚えておきます。

・後半から入ったM-ロサ、頑張っていた。高さに加えてスピードがあるし、何より守備でよく走ってプレスをかけてくれていた。シュート、冷静でした◎ 前半出てたマルトンも気の利いたポスト等頑張っていたし、こんなにデランテロの選手沢山いたんだなあw

・Nais、タッチの細かい小刻みなドリブルとパンチのあるシュート、高精度のクロスを見せた。これからが楽しみ。

・アランバリ、なぜAにあまり呼ばれないのか?アリツ・エルストンドの正当後継者。俺がイマノルだったらアンカーいなくなった時は彼を右CBで使ってスベルディアにアンカー任せるけどなあ。

・R.ロペス、不用意なパスミスがいくつかあった。慎重に組み立ててくれる時間も多かったが、そういった粗さは改善していって欲しい。下がり目に入ってビルドを安定させるといった、トップチームのメリーノのようなタスクをこなしてくれていた。3点目のミドルの質にはびっくりしたよ。

・アルカインの滑らかな仕掛け、昨季に続いて良かった。彼はボールを足元に止めて仕掛けるドリブラーではなく、基本的には動きながらスペースを攻撃するタイプのアタッカー。ボールを握れる展開では、彼のような相手のギャップを突ける選手が生きる。バルサ育ちのペドロのような特徴を持ったアタッカーだと思っている。即ち期待してます。

 

 アロンソは今季の2部での戦い、この試合のようなガチガチのボール持つぞスタイルでいくのだろうか。速攻対応で危ない場面がちらほらあったので、ボコスカやられないか、少々心配ですw 個人的にはCBの能力に頼らないサッカーをして欲しい。

PSM レアル・ソシエダ 対 SDウエスカ(2021/7/17)

U-24のスペイン対日本がやっている一方、スビエタではこのカードの試合が行われていた。5時間強にわたる信仰勧誘を乗り切った私にはスビエタのピッチ、周りの緑と青空のコントラストはあまりに美しく、心が洗われたような気分に浸った。

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スターティングイレブン

かなり主力が出ている。特にアリツ、サルドゥア、シルバ、ヤヌの右はガチガチですねw アンカーの位置は代表招集でスビメンディを、負傷でゲバラとイジャラを欠いており、この日はサンセからトゥリエンテスが抜擢。彼の本職は一列前のインテリオールだろうけど。バウティが左SHに!彼のサイド起用を陰ながら推していたので、非常に楽しみ。サイドアタッカーは寧ろ人員過多やん」とは言ってはいけない一番の武器は周囲に敵がいても前を向き、シュートを放つセンスと見えるが、ある程度の走力と足元の技術に、半端な寄せなら跳ねのけられる当たりの強さがある。怪我人が良く出るチームなのでこなせるポジションが多い方が出場機会増に繋がるだろうし、これが本人のプレーの幅を広げることにもつながって欲しい。

 

<守備>

シルバが前に出る4-4-2。前からガンガンいくというよりは選手間の距離をコンパクトにして網にかける。1stラインより前いかれるとシルバが中盤ラインに下がって4-5-1。奪った後、ボールホルダー及びその周りの選手に素早く詰め、何度か奪回した。グリディの出足がよく、何度も引っ掛けていた。自陣での守備は、昨季からソシエダはサイドからの崩しに弱い気がする。可能な場面ではしっかりボールにアタックして良いクロスを入れさせないようにしたり、奥深くへの侵入を阻みたい。

(HT)

メンバーが変わってもメルケランス、ナバーロ又はポルトゥがトップのウィリーと並ぶ4-4-2のプレス。ドリブルのあるナバーロは奪った後の攻め手としてもよく機能していてカウンターに期待をもたせた。キレがあった。相手のビルド時、なぜかポコルニ―が結構前にいて圧を掛ける場面が多く、後ろの人数が少なくなってて怖かった。ウエスカはフィジカルに強みがある前線にロングボールを入れてくることが増えたが、うまく対応していた。裏へ走らせるボールは少なかったが。縦に入れてきたタイミングで前を向かせず潰せる場面が多かった。DF陣ナイス。新顔のポコルニ―は大柄(Transfermarktによると身長183cm、昨季はオーストリア1部でプレー)で、競り合いは中々に強そう。

 

<攻撃>

ウエスカは前はエスクリチェの1枚なので、両CBは割と自由に持てる。ただ両WGの位置取りは中盤ラインと横並びではなく、SBや中盤に入ると厳しくチェックに来る遊撃型。ソシエダがセンターラインを超えると1-5-4ブロックに変える。ソシエダが自陣深くで回す時は、二度追い含めかなり圧力をかけ、マンツーマン気味にはめにくる。

ビルドアップの時ヤヌザイが右ハーフスペースに引いてもらいに来ることが多かった。また、縦パスをゴールに背を向けて受け、ワンタッチでCBに返す中盤が多い中、時々斜めに動きながら前を向いて受けるシルバの上手さが目立った。アンカーに入ったトゥリエンテスは寄せられてもうまくボールを逃がし、時には敵を躱した。また守備でもボールにかなりアタックし、パスカットを成功させる場面も何度もあった。バンバン前につけるアリツとパチェコのコンビ、すごいなあ。

(HT)

メルケランスのプレースキック、いつ観ても惚れ惚れするなあ。右のCKはメルケランスが、左はナバーロが担当しそれぞれゴールに向かって巻くインスイングのボールを蹴る。両CBのパス出しの志向(スベルディア&ルノルマン<アリツ&パチェコ)、両インテリオールの引いて受ける意識(メルケランス&ナバーロ<シルバ&グリディ)の差からか、サイドのレーンからボール出しをする場面が増えた。また、前半よりアンカーを経由しない組立て・攻撃が増えた。途中メルケランスとバレネが位置を入れ替えている場面があり、面白かった。昨季のバレネは左右のWGと右SBはやったが、中央はやってない(EL、スーペルコパは観てないけど)。

ポルトゥが入ってかなり右からの攻めが増えた。この試合でも彼の推進力は健在。右で作って左に開くバレネに展開するパターンが多かった。ウエスカは中を固める分、CBから大外へのパスでボール出しを成功させる場面が多い、というかウエスカの前からの圧力が前半より弱く、1stラインもCBに寄せに来るのではなく、ずるずる下がって中盤ラインに吸収されていくイメージだった。

 

(得点等&交代)

※申し訳ないがウエスカの交代で出てきた選手が分からないので、選手交代は分かる範囲で書きます。

’1 ⚽RSO 1-0 HUE グリディ(アシスト:バウティスタ)

ウエスカ、センターライン手前(自陣)からスローイン→シルバがレシーバーに寄せ左サイドライン際でボール奪取してからの流れ。

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ごちゃごちゃしてしまったが、タイミング良く攻めたシーンだったので。

シルバが奪った直後の時点では、左のタッチライン際に構えるバウティの前にはマーカーの相手右SBバル、その後方に右CBプリードがおり1対2。

シルバが少し運んだあとフェルナンデスがゴール方向にダイアゴナルラン→ライン際にいたプリードが中に動く。サルバドールシルバへの寄せが甘く、バルシルバがそのまま突進してきた場合の予防的位置取りでバウティに寄せきれない

シルババウティへスルーパス→上図円形で囲んだスペースへ、1stタッチで大きく蹴りだし、ゴールラインからマイナスの折り返し→フェルナンデスが囮となり、プリード、シオバス、マテウの前方を通過したクロスを走りこんだグリディが右足ダイレクトで仕留める。

 まず、シルバが運んでいる時、フェルナンデスが突っ立っていたらバウティは突破できてなかったと思うし、そのまま止まらずゴール近くまで突っ込んだのもgood。シルバのパスのタイミング、質は言わずもがなだし、ワンタッチ目で大きく仕掛けたバウティも良かった。グリディは昨季結構逸機があったのに冷静な良いシュートだった。走りこむタイミングもジャスト。

’6 ⚽RSO 2-0 HUE ヤヌザイ(アシスト:トゥリエンテス)

左ハーフスペース辺りで細かく斜めにジグザグに繋いだ流れから、トゥリエンテスが右ハーフスペースにいるヤヌザイに展開、右外を回ったサルドゥアのおかげで前方に敵の減ったヤヌザイはエリア手前から左足一閃。これがサイドネットに突き刺さる。ゴラッソだが、バウティ、グリディにCFDEZ、トゥリエンテスが加わった左サイドが機能し、左でテンポよくボールを回し、敵を引きつけたのが良かった。

’25 ケビン、左足を踏まれた後の着地?で左脚のハムストリング、半膜様筋を痛めてしまう。10人になったソシエダはトゥリエンテスがパチェコの位置に、パチェコが左SBの位置に。

’30 ソシエダ1人目の交代

①#3ケビンOUT、#12アイエン・ムニョスIN

左SB同士の交代。

’32 ⚽RSO 3-0 HUE フェルナンデス(アシスト:ヤヌザイ

グリディが自陣で奪取してから独力でバイタルまで運ぶ活躍、カウンター発動。左で張るバウティに短く渡す→バウティ、左ハーフスペースで密集相手に切り込み、中央にシルバがフリーで抜け出すもここには出せず、トゥリエンテスに下げる→トゥリエンテス、すぐさま右ハーフスペースで浮くヤヌザイに展開→ヤヌザイ、ペナ角からアーリーでゴール左から斜めに飛び出すCFDEZに合わせ、左足のワンタッチゴール。非常にヤヌザイの球質が良く、CFDEZは触るだけだった。

ここもバウティの仕掛けが効いた、良いぞ(ニッコリ)。そして2点目に続き、トゥリエンテスの展開が素晴らしい。

’34 RSO 3-1 HUE エスクリーチェ(アシスト:フェレイロ)

ヤヌザイのボレーがGKに阻まれて、被カウンター。攻め込んでいたのでアタッカー陣は戻れず、DF4枚+トゥリエンテスでの対応。サルドゥアが絞った分フェレイロとの距離が空いていたのはしょうがないし、フェレイロに出す前のエスクリ―チェの溜めも非常にいやらしかった。フェレイロの、GK,最終ラインの間に入れる高速クロスにエスクリ―チェが合わせた。エスクリ―チェの動きが非常にうまく、プルアウェイで一回パチェコにくっついておきながら離れ、外を回ってからニアに入り直してクロスに合わせた。パチェコは見失った感じだった。

難しいけどアイエンは最後のところはもっと絞って良かったかもなあ。

’45 かなりウエスカの選手が変わっている。

ソシエダも交代。

②右CB #6アリツOUT、#5スベルディアIN。

③左CB #26パチェコOUT、#24ル・ノルマンIN。

④右SB #2サルドゥアOUT、#18ゴロサベルIN。

⑤アンカー #27トゥリエンテスOUT、#30ポコルニ―IN。

⑥右IH #14グリディOUT、#29ナバーロIN。

⑦左IH #21シルバOUT、#17メルケランスIN。

◎本人志望の中央で出れて良かった!おめでとう!

⑧右WG #11ヤヌザイOUT、#7ポルトゥIN。

⑨左WG #25バウティスタOUT、#22バレネチェアIN。

⑩トップ #9フェルナンデスOUT、#23W.ジョゼIN。

フィールド全員入れ替えてて草。とりわけナバーロとメルケランスの両インテリオールは公式戦じゃお目にかかれないかもなあ。ダブルオフェンシブというファイヤー。ただ、後半失点なかったんだね。メルケランス、ヤヌザイよりディフェンス頑張っているという印象。コースも切るし距離があっても追っていく。今季の彼に期待。

’58 #1レミーロOUT、#34アジェサIN。

これで11人総入れ替え。アジェサがライアンに先んじて実戦へ。

’63 ウィリー逸機(アシスト未遂:バレネチェア)

バレネが敵4-4-2気味の中盤ラインの脇に降りてルノルマンからグラウンダーのパスを受ける→バレネについて相手右SBが前に出た裏にナバーロがハーフレーン→大外のダイアゴナルランで抜けてスルーを受ける。インナーラップしてきたバレネに浮き球で出し、バレネはダイレで中に、このクロスをウィリーが右のアウトで流し込む。。。かと思ったらマウス僅か左に逸れ、サイドネットを掠めていた。

まずバレネの受け方が良かったし、すぐスペースを突いたナバーロも良かった。ウィリーは中に入るタイミングをやや遅らせることで、撃つだけのスペースを確保した。皆ナイスです。

’71 ⚽RSO 4-1 HUE ウィリー(アシスト:ナバーロ)

ソシエダ左からのスローインを奪われた後、センターサークル内に構える前線の選手に展開したところを絞っていたゴロサベルが奪ってカウンター発動。縦方向にいたポルトゥに繋ぎ、カウンターランでポルトゥと交差して右斜めに回ったナバーロに、ナバーロはダイアゴナルランでDF2枚を引きつけゴール中央で構えるフリーのウィリーに。ゴロサベルから2タッチ*2、その後ラストパスがダイレクト、シュートもダイレと小気味良いカウンターだった。奪った後の皆の意識が高かった他、エネルギッシュかつ効果的で、敵守備を狂わせきったナバーロのランニングを評したい

’81 ⚽RSO 5-1 HUE ナバーロ(アシスト:ポルトゥ)

左CBのルノルマンからハーフラインを超えた位置に高くライン際に張り出したゴロサベルへロングパス、これが通り、1枚2枚と躱し、内側のレーンにいるポルトゥへ、ポルトゥはボックスの中まで運び、最終ラインとGKに間に転がしたボールにナバーロが詰めて得点。ポルトゥもナバーロもよく走った。ウエスカDFはボールウォッチャーになってナバーロを空けてしまった。

’87 ⚽RSO 6-1 HUE ル・ノルマン(アシスト:メルケランス)

開いてCBからのパスを受けたポルトゥが倒され、ペナ角から5~10m弱後方の位置のFK獲得。これをメルケランスさんがゴール前のル・ノルマンにしっかり合わせてヘッドで得点。実は84分にも、これより更に10m弱後方からのFKをフリーのノルマンに合わせている。手前のDFを超える軌道でかつしっかり緩やかな曲線を描いて味方に合う。このキック一つだけでも特別な選手と言える。

’90 前後半ともにATを取らずに終了。つうか前半は左上の計測より早く終わってて笑った。20秒ぐらいは余してたと思う。

 

(感想)

・全体的に動きが良かった。今後にかなり期待が持てる。怪我だけは気を付けてください(大声)。

・バウティ良かったんじゃないか?2点目のシーンではフェイクを交えたパスも披露したし、前半10分、33分には2アシスト目未遂もあった。

ヤヌザイ守備強度が低い。シーズン始まったらちゃんとやれよ。ベテランのシルバと隣同士なんだからお前が頑張らなきゃ右から崩されるぞ。近くで回されてんのに何ジョギングしてんだか、走れ。

・バレネの仕掛けは強烈で、ナバーロとの連携も良かったが、もっとSBのアイエンの攻撃参加が観たかった。右のゴロに比べれば控えめに見えた。勿論そのおかげで思い切って前線が勝負にいけていた部分もあるが。

・メンバーが変わった後半もしっかり戦えていた。攻め込まれる場面が少なかったので守備はあまり調子をはかれなかったが、縦パスを跳ね返す守備は良かった。

・ポコルニ―は新顔ながら落ち着いてプレーしていた。ただ、味方との連携やパスを引き出す動き、受けてからの捌きはサンセの先輩、トゥリエンテスには見劣りした。取りあえずいきなりのトップデビューおめでとう。

老人と海 -アーネスト・ヘミングウェイ著 読後感想

ヘミングウェイの本を読むのは、尊敬するぐるぐるさんのブログタイトルにもなっている、パリに普段生活するいわゆる社交界に顔を出す人々が、サン・フェルミン祭の時期に合わせ、仏西バスクを旅行する前後を含めた一連を描いた「日はまた昇る」、スペイン内戦の最前線を生きるパルチザンの一派を描いた「誰がために鐘は鳴る」に続き3作目。

彼のノーベル文学賞受賞の誉まれを呼び込んだ一作とあって、気が向いて手に取った。地元の図書館にはかなり前に発刊したものと思しき変色の進んだ一冊が書庫にあり、館員の方が持ってきてくれた時その薄さに驚いた。確かあとがきを含めても140pぐらいだったと思う。誰がために鐘は鳴るは400~500pの上・下巻構成だったので薄っというのが第一印象だった。

 

(冒頭部分(マノーリンとサンチャゴ))

少し読み進めるとすぐに今度のハードボイルド主人公はおじいちゃんか!ってことがわかったw周囲のそしりがあっても自分を貫く男。心がブレている描写もない、そこは普通にかっこいい。前半は不漁続きの老人<サンチャゴ>と彼を慕う少年<マノーリン>の2人が語り手、漁獲不振ながら一人でスタイルも変えず黙々と海に出るその姿は心が麻痺してしまっているのかとも思った。漁業仲間の冷ややかな態度をくらいながら虚栄を張り続けるその姿は虚しさを思わせる。ただ、心折れずに生涯続けてきたルーティンをブレずに続ける姿も80日を超える不漁とあっては悲しくなってしまう。MAJORで言えばおとさんが打者転向して必死にバット振ったけど一軍上がれず戦力外→他チームトライアウト不採択みてえなもんじゃあねえかなあ。そうだったら少年漫画としてはアウトローと言われていたかもしれん。マノーリンはサンチャゴのことを心底尊敬しているようだが、それは彼が小さいころから漁業のいろはを教えてくれたり、武勇伝含む面白い話を聞かせてくれたりという子の親に対する愛着のようなものの影響が大きいんじゃないかと思わされた。心の濁った私はマノーリンを楽しませるためのでっち上げの嘘くさいなと疑念を抱きもした。

 

(中盤(サンチャゴ一人))

マノーリン君にいつものように就寝前出港準備を手伝ってもらい、翌日夜明け前に出港、これが丸二日以上?戻らぬ長旅になる。この長い船旅で冒頭では上辺しか語られなかった彼の心象描写が、大海で一人になって明け透けに語られる。本当に明け透けって感じで周囲に気を配り、獲物に目を輝かせ、がっつりいただいて彼の心はやるぜって感じでやる気に満ち溢れていた。ここで彼がロートルおじいちゃんでなく、不屈の釣り少年のような気持ちをもち続ける、ギラギラした男だということが分かった。私はそれだけである程度満足したし、彼が心を平常に保っていることに安心した。そこに留まらず、サンチャゴがこの後出会うクソでかい相手との死闘の中で彼の武勇が回想としていくつも挙げられた。作り話ではない、実際の出来事だった。年老いた彼がそれでも披露する海の主とも見える巨大な相手との力強い攻防は、それらの過去が全く虚像ではないことを想起させるには十分。

その後彼は突如降って湧いた1,000ポンド(450㎏以上)を超える巨大なカジキマグロ?に引きずられながら彼の船、手持ちでできる最大限の駆け引きを繰り広げ、超巨大な獲物を相手に資源が限られているため優位に立ちまわれないことで魚に引きずられながらの長い長いランデブーを強いられた。逃さないために寝ずの格闘を強いられ、途中激しい抵抗に合い、船内に身体を打ち付けたり握り締める網と手の摩擦で傷めたりもした。挙句神懸かった銛の一突きで巨大な彼との闘いに終止符を打った後も、ハゲタカのように命尽きたカジキを食い尽くさんとする鮫との闘いに明け暮れることとなった。限られた装備、それらを擦り減らしつつ鮫を撃退していく情景には大変な緊迫感があり、「もうあなたは十分よくやっている、どうかこれ以上の苦難が舞い込まないように」という祈りすら湧いた。その姿は幾多の激戦を経て不敗の神話の英雄ヘラクレスのよう。

(終盤(再び漁村))

船体にもかなりのダメージを負った彼は村に還り家にありつくと、泥のように眠った。眠りにつく前、彼を心から心配していたマノーリンと再会し、これをひたすらに泣かせた。その描写は細かく書かれたものでなかったが、サンチャゴが誇りや周囲の評価を取り戻すだけの比類なき勝利を挙げたことへの感動より、ボロボロに傷ついた彼を思っての涙、それでも命を落とさず帰ってきたことへの安堵で張り詰めた思いが決壊してのものという印象を受けた。二人の絆の深さが窺える。少年はただ彼が無事で少年のそばにあり続けてくれることを何より望んでいたんじゃないだろうか。彼が眠る傍ら、漁村の人々は彼の船とともに浜に上げられた巨大な魚の頭、骨を目の当たりにすることになり、それはサンチャゴの複数日にわたる死闘の動かぬ証拠であり、彼らを大いに驚かせた。一方サンチャゴの夢の中で彼は、夢で逢うのを何よりも楽しみにしていたライオン達に久方ぶりに会っていたという。冒頭でライオン達は不良時は願っても出てきてくれなかったという。彼は帰路、鮫に頭部の一部以外を食い尽くされたこと、自身が負った傷や徒労、船体や彼の長年の相棒の漁業道具が失ったことからそこまでしてリターンを得られなかったことをいっそ清々しく表明していたし、自分を馬鹿らしく感じている描写もあった。だが、周囲の驚きが描かれた後、物語の最終盤のサンチャゴとライオン達との再会は、作品の締めくくりとして申し分ない、この話ならではの無二の幕引きであった。

 

(所感)

これまで読んだ2作とは異なる作風で、ページ数こそ少なくてもそれはほぼサンチャゴの独壇場だったからで、その大部分が死闘ときてお腹いっぱいである。中田敦彦さんの元気たっぷりの紹介動画を見たりこの文章を書くことでよりこの作品を嚙み締められたと思う。また機会があったら再読します。他の作品も読みたいなあ。ヘミングウェイ氏、今となっては伊坂幸太郎さんと並んで好きな作家さんになりました!カフェ・イルーニャ行きてえ!!

20-21 La Liga昇格PO(2部→1部)決勝戦2nd leg Girona 対 Rayo Vallecano

1st legはジローナ先勝(2-1)。前半だけ観たのだがぶっちゃけラージョが勝つと思ってました。。バルサ関連のグンバウ、モンチュがいることやポルトゥの前所属であることからジローナを応援していたが、要所はラージョが押さえている嫌な感じだった。

 

あまり書こうと思って観ていなかったので薄っぺらいですが、備忘録として残しておきます。内容ジローナ寄りですが、悪しからず。マドリードはクラブたくさんあるし、同じ北部でバルサ絡みの選手もいるジローナに勝ってほしかったなあ。キャプテンマークのサニェーラも良いね(^^)b ユニ(上)のカラーリングがフェイエノールトみてえだと思った。

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先発イレブン

(前半)

基本的に足元で繋ぐジローナと蹴ってくるラージョの構図。しかし、ジローナは流動性に乏しく、足元を各駅停車のパスが巡回する感じだった。個々の技術は高いので2列目までボールは入るが、そこからの展開もあまり見えてこない。最後はフィジカルと技術を併せ持つエース級のシラでくるのが見え見えという感じで前半彼はことごとく潰されていた。後は、基本攻めが右なのが気になった。フィジカルと技術のあるグンバウと、シティからのローンという俊英・SBのヤン・コウトの攻撃力に期待しての事だろうが、それにしても偏っていた。で最後はシラとくる。ラージョの守備の圧も中々とは言え、工夫がない。

一方ラージョは比較的ダイレクト志向で、ジローナCB脇によく蹴り込んでいた。とは言え、ただCBがキープしてからどっこいしょと蹴っているではなく、トランジションの後や目線を変えるパスの後蹴り込むことで、ジローナDFの注意を逸らし、何度も好機を呼び込んだ。速攻を2得点に結びつけたのが167㎝と小兵アタッカーのアルバロ・ガルシア。ぶっちゃけラージョの選手は一人しか印象に残っていない。以前DAZNで毎週木曜日に放送している、元シャルケ内田の番組Football Timeに出ていた鈴木優磨が、「DFの寝る瞬間を狙っている。」と点取り屋らしい興味深い発言をしていた。まさにそれが上手いというアタッカーで、プル&アウェイの動きで、DFが寝た(ボールウォッチャーになった)瞬間にマーカーから横方向に離れ、体勢を整え、ドンピシャのタイミングでスプリントを開始する。もう先制点なんか芸術だった(ロングボールに独走を成功させバウンド前にトラップ、このトラップをジローナ2CBと飛び出したGKの三角形の真ん中に落とし、2タッチ目でループシュート)。2点目もアシスト。これは戻りの間に合わない右サイドを悠々フリーで駆け上がってのものだった。

 

(後半)

後半頭から左SHとして投入された10番 S.Saizが淋しかったジローナの左サイドを活性化。テクもあるし、ただ上手いだけでなく、前を向ける選手だった。また、56分ラージョのベラスケスが2枚目のイエローを貰い退場。これで、アグリゲートスコアで1点リードしているラージョはかなり引いた戦いにシフトした。ジローナの攻撃もかなり良くなったので、自然にそうなったとも見えた。ただ、それでも惜しい場面は何度か作ってもゴールに迫り切れずにいた。そんな66分、ウルグアイ代表「セレステ」FW第3の男(と私が勝手に読んでいる)C.ストゥアーニ登場。最前線で良い動きを見せ、シラのマークを軽減した。シラは左に回り、中央より相手取るDFが減ったことで前半より目に見えて躍動した。66分以降のジローナは何度かゴールに迫る場面を作った。が、それでも届かなかった。個人的に75分の、右からのクロスがストゥアーニを超えた後のラージョDFの対応はハンドとってもおかしくないと思ったけどなあ、、

 

(ほか後書き)

・モンチュ頑張っていた!かなり守備に身体を張れて当たり負けないし、ボールの扱いは流石だった他ロングパスの精度も中々だった。ピボーテとして守備の時のポジショニングはまだ改善の余地あるなあと思ったが、守れるインテリオールとしてバルサに帰ってくれば、FDJ、ペドリのバックアッパーとして需要はあるんでないかと思うんだけどなあ。

・M.スアレス氏をラージョに発見(元アトレティコユース上がりのMF)。お疲れ様です。足元上手くて守備も狡猾だった。もう34歳になるんだね。

・ラージョのJ.ポソ、少し聞いたことあるなと思ったらシティユース上がりらしい。注意してみてないがあんま目立ってなかったと思う。あとジダンの息子、エンツォしか知らんかった、すまん。昇格おめでとう。

 

ジローナ勝ってほしかったなあ、、ラージョおめでとう!

 

20-21 ラ・レアル選手紹介③(FW編)

チームのFW陣の紹介です。木村浩嗣さんが何かの記事で言及していたが、このチームはサイドアタッカーを利き足と同じサイドに置くことが多い。これは、SDオラベが語った、深く攻め込むというチームのゲームモデルの一要素が影響しているように思う。利き足のサイドであれば、一番警戒すべきゴール方向への斜めのコースを優先して切る相手DFに対し、遠い位置で、自分の半身を挟んでボールを持てるからである。ペネトレートやワンツーでゴールに迫るバレネチェアや開いた位置からの仕掛け、パスといった技巧で勝負するヤヌザイは逆足のサイドが主だが、レフティーのオヤルサバル、メルケランスは左サイドが、右利きのポルトゥは右サイドが主戦場である。

左右のサイドアタッカー及び9番の3つのポジションを主担当とする選手について紹介します!守備陣、中盤については以下からご参照ください。

wesleysni.hatenablog.com

 wesleysni.hatenablog.com

 参照元Real Sociedad - Detailed squad 20/21 | Transfermarkt

 

#7 Cristian Portugués(クリスティアンポルトゥゲス)

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Age: 29

Place of birth: Beniel(ムルシア(県/州))

Contract: Jun 30, 2024

名門バレンシアCFユース育ちの走り、闘うチームプレイヤー。ヤヌザイとの競争に遭いながら、先発24戦ながら8G3A(交代出場13試合と多いけど/プレー時間: 約2190分)。バレンシアペーニャ代表のOkkuさんから、彼がVCFユース出身で当時は守備的中盤などでプレーしていた旨ご教示いただいた。ラ・レアルにいつも力いっぱいの貢献を果たし、チームを家族と表してくれる彼を育てたバレンシアCFには感謝しかありません。いつぞやのFOOTBALL FREAKS(DAZN)で彼のインタビューを観れた。代表のオヤルサバルやシルバが注目・メディア露出を集めがちだと勝手に思ってるので、にやけた。スピードと強さを備えたアタッカーで、スピードといっても加速も速度維持もどちらも長けており、加えて当たりの強度を活かすことで競り合いを制してゴールに迫る。特に前半戦は困った時は彼を走らせるパスを蹴ればいっかみたいな決め事があったように感じた。また、ランニングの質が高く、特に斜めのランニングで敵の守備陣に混乱を生み、自ら、またはチームメイトのシュート機会を作る。追い回すハイプレス、ブロック守備のどちらも得意で、当たりの強さと距離感の良さで敵の侵入を食い止める。ヤヌザイ起用時より守備を安定させる。

一言で言えば、攻守両面で最高の選手。167㎝と高さはないものの9番としてもプレー可能で、特にゴール右斜めからの決定力は特筆すべきものがある。逆にイージーなシュートを外してしまう場面がちらほら見られ、今季もこの点が何とかなっていれば2桁決めてたと思う。ビッグクラブに抜かれないよう調整。偉い人にはそれが分からんのです。

 

#11 Adnan Januzaj(アドナン・ヤヌザイ)

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Age: 26

Place of birth: Brussel(ベルギー首都)  

Contract: Jun 30, 2022

代表に度々呼ばれるオヤルサバルやメリーノ、シルバに次いで国際的に有名なんじゃないか?ユナイテッドで衝撃を残した技巧派アタッカー。シルバ離脱時中央でも試されたが微妙だった。インテリオールである以上守備の良さも必要だし、プレーも組立てに貢献するよりボールを届けてもらう側の選手なのだろう。私はそこまでは彼を買ってないんだが、ソシエダペーニャの皆さんには残留派が多く、信頼を得ている。実際技術があって、更にそれを抜くためだけに使うんじゃなく狭いところでキープしてくれる。そしてタッチラインを踏むぐらい開いて受けてくれるのはチームにとって非常にありがたい。ポルトゥとタイプの違う右のアタッカーという部分でも現状貴重。右本職はその2枚だけなわけだし。

私が彼を初めて観たのは13-14開幕前の日産スタジアムでのマリノス戦だったよ、スルーパスに生きる技巧派トップ下なんかなあと思ったら、名を馳せたのはウイングとしての活躍でしたな。あの時彼10代だったんよね、そりゃ騒がれるわ。香川とドルトムントでもレンタルかで一緒にやってたよね、ラ・レアルにはユナイテッドからの完全移籍で2017年夏に加入していた模様(移籍金850万€?)。私がラ・レアルを観ているのが今季からなので、あ、どうもお久しぶりですという気分になった。ラ・レアル4季目の彼はリーグ戦17試合(内先発12)に出場し、4G4A。彼の今季の印象的な活躍としてはやはり何といっても来季EL出場が懸かった最終節。サイド攻撃を活性化し、CKから決勝点を演出した。昨季の最終節アトレティコ戦でも彼は同点に追いつくゴールを決めており、その活躍から勝手にEL請負人と呼んでいる。

 

#19 Alexander Isak(アレクサンデル・イサク)

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Age: 21

Place of birth: Solna(ストックホルム県、スウェーデン)

Contract: Jun 30, 2024

17歳の頃ドルトムントに渡った神童。ソシエダに来てくれてありがとう。ドルトムントにいた頃から期待しかしてませんでした。今季17Gはキャリアハイなんじゃないか?リーグ戦34試合(内先発4)出場。プレーの引き出しの多いFWで、最前線中央でボールを受けられなくてもサイドに流れたりバイタルに引いたりしてボールを引き出す。タイミングも良く、他のアタッカーやインテリオールが受けられない時に彼に助けられる場面が何度もあった。背負ってる時は味方にはたき、フリーの時は前を向いてドリブルやワンツーで敵守備攻略にかかる。繊細なタッチで相手を翻弄し、大きなストライドで抜き去る。一旦スプリントに入ると中々止められない。個による打開。ポストプレイヤーではないがポストもこなすし、守備も割と結構走ってくれる彼に一点不満を言わせてもらうと、もう少し空中戦頑張ってくれませんか?クロッサーの精度もあるのかもしれないが、浮き球のクロスをシュートまで持ってく雰囲気がない。結構プレーがエレガントなんよなwドルトムントの買戻しOP行使に震える。どうやら、ソシエダ-ドルトムント両フロントの交渉により、RSO→BVBの300-400万€追加支払いによって、買戻しOP取下げ合意がなされた模様!( Isak deslumbra )

ハーランドやムココという素晴らしいFWがいらっしゃいますね!あとトルガン・アザールやロイスの偽9もええやないすか!完璧ですね!!ハーランドを獲得するチームはFW(+金銭)で取引きくださいますよう何卒よろしくお願いいたします\(^O^)/(大声)

 

#9 Carlos Fernández(カルロス・フェルナンデス)

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Age: 25

Place of birth: Castilleja de Guzmán(セビージャ県、アンダルシア州)

Contract: Jun 30, 2026

 セビージャカンテラが生んだ俊英FWは本年1月にソシエダに加入。ウルブズにローン移籍したW.ジョゼと入れ替わり。移籍金1,000万€というソシエダにとってのビッグディールには、イサクの買戻しOPが関係してそう。ソシエダ加入後は今季リーグ戦11試合(内先発4)出場、1G2A。イサクよりポストプレーは丁寧で、空中戦も強い。ディフェンスもしっかり追ってくれるし、サイズに甘えず、大迫のように地に根を張ってしっかり球際で戦うのが好印象。周りを活かすのが得意なチームプレイヤーと見える。左インテリオールでもプレー可能。周りが良く見えている印象、意外性のあるパス選択で相手の出足を鈍らせる場面が度々あった。完全にフィットすればトッティのように周りも操る9.5番になりうるんじゃないかと期待を膨らませている。今後が楽しみな選手。

 

#25 Jon Bautista(ヨン・バウティスタ)

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Age: 25

Place of birth: Mahón(メノルカ島、バレアレス諸島)

Contract: Jun 30, 2023

今季リーグ戦21試合(全て途中出場)出場、プレー時間は約350分、0G1A。ただし、ELでは5試合(全て途中出場)出場、プレー時間約110分で2G。グループステージ突破に貢献した。受けてからシュートに結び付ける独特のセンスはイサクらより上。くるっと反転してGK正面を外してマウスを捕らえる。リーグ戦でも惜しいシュートが数本あった。ただ、彼の難点としてパフォーマンスに加えて守備強度にも波があり鬼神のように追い回し、身体をぶつけて相手にチャレンジしてくれる時もあれば、途中投入でそれは勘弁してくれよ...という有様の時もある。現スカッドに9番が他に2枚おり、現状CFWの3番手。個人的にはある程度の当たりの強さとタフネス(波があるが)があるので、ポルトゥの代役が務まる唯一の選手なんじゃないかと期待している。イマノル監督、彼のサイド起用いかがですか??まあとは言っても一番期待したいのはゴール、Bチームにロベテやカリカブルが控えていることから、ここ数年の働きいかんが彼の未来に大きく影響しそう。

 

#9(移籍前) Willian Jose(ウィリアン・ジョゼ)

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Age: 29

Place of birth: Porto Calvo(アラゴアス州、ブラジル) 

Contract: Jun 30, 2024

長身と身体の強さを活かしボールを守り、また持ち前の足元の技術でキープからの展開でアクセントも付けられるCFW。空中戦も強く、彼がいるとクロス攻撃に可能性を感じる。アクションが多くなく見え、前線でボールに触る回数は多くないが、中盤に引いたり再度に流れたりしてボールを受けに来る。中央にいる彼に渡せないチームが悪い?面もあったかも。キープに自信があるからか、若干球離れが悪い。ヒメネスの離脱を受けてか冬のマーケットでウルブズに渡るも、EPL17戦(内先発12)出場1G1Aに終わり、おそらく買取OP行使は無さそう。移籍前はソシエダでリーグ戦13試合(内先発8)出場、3G1A。19-20は11G、18-19は11G、17-18は15G、16-17は12Gを決めていたので不本意なシーズンだったと言える。来季チームにいないのだろうか。もう一華咲かせられる年齢だと思うので、どこでプレーすることになっても今後の活躍に期待したい。願わくは出場機会の得られるチームでプレーして欲しい。とても良い選手なんだよなあ。

 

#10 Mikel Oyarzabal(ミケル・オヤルサバル)

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Age: 24

Place of birth: Eibar(ギプスコア県、バスク州)

Contract: Jun 30, 2024

地元の星。今季リーグ戦33試合(内先発30)出場、11G8A。アシスト8つは立派ですね。因みに19-20は10G11A、18-19は13G4A、17-18は12G7Aと若くして安定した活躍を見せている。好調時は足にボールが吸い付き、スピードに乗った状態でも流れるようにプレーする。彼のストロングポイントの一つに落ち着きが挙げられ、エリアやバイタルなどゴールに迫った場面でも力みがない。ゴールの多さもこの特性によるところが大きいと思う。得点もシュートも力いっぱい蹴り込むものでなく、GKをきれいに外すものが多い。ただ、綺麗なドリブルを披露するがとんでもない加速やフェイントを持ち合わせているわけではないので、大外で1対1になった時、近くに味方がいないとそこからの展開に窮することも多い。これはメルケランスも同様であり、この2人に関しては相手の守備網がある程度整っている時にサイドでプレーする場合は、アイソレートするより味方がトライアングルで攻めれる位置に入るのが良いと思う。シーズン後半、モンレアルが高い位置を張り、オヤルサバルが中に入ってプレーしていたが、オヤルサバルはあまり中で受けるのが得意でないように見えた。モンレアルも一人で色々完結させてしまう力強い選手なのであれだが、再度の連携で崩す場面がもっと観たいかなと思った。左サイドに流れることを好むイサクとの好連携でチャンスを何度も生み出した。また、守備の良さはメルケランスやバレネチェアには無い武器で、周りをよく見ながら適格なポジションをとり、味方に指示を送りスムーズにマークを受け渡す。元々うまかったのか継続して出るうちに良くなったのか。故障離脱からの復帰後はやや調子を落とし(離脱前:11戦7G/復帰後:22戦4G)、ボールを中々受けられず消えていると揶揄される試合も多々あった(私も何度もした)が、それにはエルストンド、シルバら代えの利かない主力の離脱もありチーム自体が調子を落としていたことや、あまり快適そうとは言えない左インテリオールの位置で起用されたり、怪我人が相次ぐチーム事情やイマノル監督からの絶対の信頼からか連戦を強いられ疲労を引きずったことも大きいと思う。来季はメルケランスやバレネチェアとうまくローテーションしながら、ピッチに立った時には第31節セルタ戦の投入後に見せてくれたような、翼を授かったかのようなプレーを見せて欲しい。あと、PKまたぴょこんと跳んでくれ(インパクト前に時間を作り、動いたGKの逆を瞬時に仕留める魔法のPK)。

 

#22 Ander Barrenetxea(アンデル・バレネチェア)

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Age: 19

Place of birth: Donostia/San sebastian(ギプスコア県、バスク州)

Contract: Jun 30, 2027

ソシエダ間宮祥太朗(正面はそこまでだが横や斜めは結構似ていると思っている。因みにイサクは森泉さん)。リーグ戦31試合(内先発13)出場、3G0A。本職の左WGの他、右WGでプレーしたり、時にはSBをやらされた。怪我人は多かったし彼に経験を積ませたいのもわかるがうーん...まあでも、守備をある程度成り立たせていたし、守備の向上に繋がった?と思えば良き足跡だったともいえる。バルサにボコられた第28節、右WBに入ってこの試合チーム唯一の得点を叩き出し、ファンの溜飲を下げた。恐れず仕掛けるドリブルが代名詞のこの選手は、前半こそ自ら仕掛けてクリーンに奪われてしまう場面が目立ったが、終盤戦は駆け引きの妙を見せ、相手がボールにチャレンジするタイミングで逆をとって抜く場面を作り、多分終盤戦鳴りを潜めたチームのドリブル王イサクより全然突破を成功させていた。一瞬の加速力をもってポケットを抉る。不調のオヤルサバルをベンチに追いやって出る日もあったぐらいで、来季も楽しみ。この男のもう一つ目立つ武器は、シュートのインパクトの強さである。13節のエイバル戦で放ったエリア枠線直後でダイレクトで放ったシュートは、唸りを上げてバーを叩き、その弾速は一部で158km/hとも言われた。バルサにはアンス・ファティが、ビジャレアルにはジェレミーピノが、ラ・レアルにはこのバレネチェアがいる。

 

#17 Martín Merquelanz(マルティン・メルケランス)

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Age: 26

Place of birth: Irún(ギプスコア県、バスク州)

Contract: Jun 30, 2025

昨季2部ミランデスで15G10Aをマークし、レンタルバック。リーグ戦13試合(内先発4)出場0G1A。後半戦アイエンが離脱すると、WB(SB)に入ることもあった(28節バルサ戦では頑張っていたがかなり手を焼いていた)。昨季2部で2桁得点以上をマークしたアタッカーにとってDFとしての出場は悔しかったかもしれないが、彼の守備意識、スキルの向上に一役買ったことと信じたい。彼の目に着く武器は抜群の精度を誇る左足と面白いポジショニング。FKもCKも、彼がいる時は、彼がファーストチョイスだと思う。一定のボールスピードがあり、GKも飛び出しづらい。グイっと曲がるが飛程も長く、弾道もある程度の高さがあるのでDFの頭を超えて味方に届く。クロスもCKも、彼がキッカーというだけでかなり期待を高く持てる。シュートのレンジも広く、エリア手前から狙っていける飛び道具を持つ。スナイデルのような弾速、弾道が落ちない無回転ミドルを放つ。また、オフザボールのポジショニングが独特で、特にチームが攻め込んでいる時、相手DFがボールに引き寄せられがちな際、巧みにギャップを突いて浮く。ボールコントロールが上手く、トラップからボールを飼い慣らす技術を持つが、スピードに優位性はなく、抜くドリブルは得意でないためウィンガーとして突破力は平均以下だと思う。ただし、身体が強く大体の当たりに耐えるためマークにあっていてもボールを受けることが出来る。そのキープ力から、シルバの位置でも観てみたい。イマノル監督は彼が不調の時でもオヤルサバルに拘っていたように見えるが、パスセンスや身体の強さ、左足の精度は彼より上のこの選手をベンチに座らせておくのは勿体ないと何度も思った。ただし、彼の競争相手は年下にして代表に定着するオヤルサバルと神童バレネチェアである。ラ・レアルのファンとしてはこのチームで成功して欲しいと思うが、一方この選手の一ファンとしては、もっと重用されるクラブでプレーするの選択もあると思ってしまうので複雑(最もオヤルサバルやバレネチェアなど、現スカッドサイドアタッカーが去ったら話は変わるが、現に1部のクラブからオファーを受けているらしい。それを聞くと...)。プレイヤーとして最も脂がのった年齢に差し掛かる彼の今後を注視したい。

20-21 ラ・レアル選手紹介②(MF編)

今回は中盤の選手たちの紹介です。中盤と言っても、4-3-3ならWG、4-1-4-1と捉えればSHの選手たちを除き、ピボーテ+左右インテリオールの3つのポジションを主ポジションとする選手たちについて記します。

引用元:Real Sociedad - Club profile | Transfermarkt

GK+DFの紹介については以下からご覧ください↓

wesleysni.hatenablog.com

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~Pivote~

#4 Asier Illarramendi(アシエル・イジャラメンディ) 

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 Age: 31

Place of birth: Mutriku/Motrico(ギプスコア県、バスク州)

Contract: Jun 30, 2023

このチームのキャプテン。チームにはこの年齢層の選手が少ない。写真はCopa del rey優勝セレモニーから。Txuri-urdinカラーのマフラーを巻くのはJokin Aperribay会長。笑顔から人の好さを感じる。負傷に悩まされており、今季のLa Liga出場試合数は、昨季同様一桁6試合の出場に留まった。内4戦がピボーテ、2戦がインテリオールとしてだった。中長距離パスの精度はこの人の武器で、ゲバラとスビメンディとの違い。来季もそうだが、このチームは高い水準の量と質、剛と柔を併せ持つメリーノの代わりが務まる選手がいない。イジャラがメリーノがいつも務める左インテリオールに入った際は、攻撃面では主に組立ての際の経験に裏打ちされた位置取り、捌きでアンカーを助けた。(ええやん!と思った矢先間もなく再離脱してしまった。)一方、インテリオールに入った時、スピード不足からカウンター対応で走り負けていた。スプリントについては怪我の影響もあったのかもしれない。来季もコンディションさえ良ければ中盤の位置からチームを助けてくれると思う。ゲバラとスビのロングパス、鍛えてやってくれないか?笑

 

#16 Ander Guevara(アンデル・ゲバラ)

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Age: 23

Place of birth: Vitoria-Gasteiz(アラバ県、バスク州)

Contract: Jun 30, 2024

 線の細いMF。パッとせずスビに代えられる日もあるが(この2人に関して、逆もよくある)、素晴らしいコンタクトを振るったり、あっと驚く好パスを提供する波のある天才肌?なプレイヤー。当たりに強くないが、よく走り気持ちのこもったプレーを見せてくれる。そこはすごく買ってる。スビメンディをショートパスマスターとすると、ゲバラはより視野を広く持ったタイプで、近くに出す時も遠くを見た上で、という印象。ただし、通してよ…という中長レンジの被パスカットがよくある。あまり逆足を不得意にしておらず、後方からのパスを左足のダイレクトでDFの裏に通した時はびっくらこいた。やはり天才か?DFに関しては相手にしっかりボールを身体でプロテクトされると厳しいという印象。まあそこは体格の面もあるのでしょうがないのかもしれないが。今季31試合出場(キャリアハイ内先発25戦)の内、特に後半戦、インテリオールでプレーする試合が結構あった。メリーノとグリディが同時期に離脱してた時、左インテリオールがそして誰もいなくなった、、と思ったら彼が奮闘し、30節のバレンシア戦では見事ミドルも決めた。パスだけじゃなくてボールタッチ全般上手く両足も使えるので、上がった時に期待が持てる選手。実際エリア内で周囲と連携し、何度かチャンスに絡んだ。彼が25節のマドリー戦、彼ら相手に何度も往なしたり躱したり、て場面を見せてくれた前半戦のニチャア...は堪え難いものがあった。思い出してもニヤけてきた。やったぜありがとう。

 

#36 Martin Zubimendi(マルティン・スビメンディ)

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 Age: 22

Place of birth: donostia/San Sebastian(ギプスコア県都バスク州)

Contract: Jun 30, 2025

U-21代表で定位置を掴むショートパスサッカーの申し子。彼のやってることを端的に言うと、ひたすらマシンのようにショートパスを捌き続ける。狭い所にもズバズバ刺す。必然テンポを上げる。写真のやじろべえみてえに手を広げるフォーム、何かかわいらしいと思っている。今季リーグ戦31戦出場(内先発17)。19節のバルサ戦先発と分かった時、バルサに存在を知らしめたれ!と勝手に沸き立っていたんだが、イマノル監督が4-4-2のマンツーマンで前から嵌めにいく超攻撃的ハイプレスをやり出した結果中盤が蹂躙され、それどころじゃなかった。シルバがいないと4-3-3で普段通りやっても厳しいと思ったのか何なのか、あの試合の前半は今季の中でも最低クラスの戦いだった。スビメンディに関しては、DFラインに落ちずにプレーしている時の方が相手に与えるストレスは大きいと考えている。シーズン後半、DFラインからのボールを受ける直前、自陣ゴール方向にトラップするフェイントを入れてから前に持ち出すトラップ、チアゴかな?と思った。良いぞもっとやれ。捌きが上手く、狭い所でもプレー可能。背丈はそこそこだが、下半身の強さがあり、中々のジャンプ力やダッシュを見せる。引いて守るときは彼がDFラインに吸収されてスイーパー的役割を務める。マンマークも中々、O. デンベレとかあのレベルには苦労してたが。守備もファウルになってしまうこともあるが、ゲバラより止めてくれる印象。ただ、何かに期待されてかCBにされてる時があって、借りてきた猫のようだった。市場価値が上がっているようだが、どれだけ積まれようと出て行って欲しくない、無二のプレーを見せるラ・レアルフットボールの体現者。

 

~Interior Derecho~

※攻撃的MFにレフティーが多いレアル・ソシエダでは、右がトップ下的役割。右インテリオールはバランサー的役割。

#21 David Silva(ダビド・シルバ)

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Age: 35

Place of birth: Arguineguín(グラン・カナリア島カナリア諸島)

Contract: Jun 30, 2022

説明不要のラ・ロハのレジェンド。ペドリという新たな化け物も出てきたが、攻撃面で誰にも真似できないプレーを見せる中盤オフェンシブは、近年のスペインではイニエスタと彼しかいないと思っているし世界を見渡してもそうなんじゃないだろうか。怪我でリーグ戦21試合(内先発14)に留まるも、出れば常々そうであったように、極上のプレーを見せた。ボールを受けるためにマークを欺き、バイタルで浮いて受ければ当然のように敵を困らせる。彼を経由するだけで攻撃が成り立つ。ラ・レアル加入前から大好きだったし、もしかしたらラ・レアル最終年になってしまうかもしれない彼のプレーを来季も心より楽しみにしています。特に同ポジションのロペスやナバーロ(サンガリも?)は少しでも多くのことを彼から学びとって欲しい。彼がいない時の代役が結局定まらなかったのは今季の課題。今季からすればグリディが有力だが、最後の精度のところが惜しい。

 

#28 Robert Lopez(ロベルト・ロペス)

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Age: 21

Place of birth: Zaragoza(サラゴサ県都アラゴン州)

Contract: Jun 30, 2025

 下部組織が輩出した若き攻撃的MF。キックに定評があり、クロスやプレースキックから好機を演出する。開幕戦から出番を与えられており、多くが彼の大きな飛躍を予想したことと思う。しかし、終わってみればリーグ戦17試合の出場(内先発4)に留まった。シルバ離脱時に、数試合先発で使われたが、そこで貧弱なパフォーマンスに終始したことが大きかった。中々ボールを受けられず中盤で消え、ボールを受けても序盤に見られた積極的なプレーが影を潜め、プレーに迷いが→結果DF間に合う。このまま終わってしまうのかなあと危惧したが、再び出場機会を得た終盤戦、かなり良かった、とまでは言えないものの結構改善していた。とりわけ、守備のプレスがかなり良くなったんじゃないかと思う。ただ、来季はこの調子で頑張ってくれよと思っていた矢先、来季は再び主戦場をBチームに戻すとのこと(Olabe談)。ここでMVP級の活躍、サンセは2部でも躍進し、RLトップチーム招集、活躍となれば最高なんだがね、どうなるか。

 

#23 Luca Sangalli(ルカ・サンガリ)

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Age: 26

Place of birth: Donostia/San Sebastian(ギプスコア県都バスク州)

Contract: Jun 30, 2022

怪我により今季出場無し。写真はプレシーズンマッチ(2020.9.2)のものらしい、怪我開幕まん前かあ...以前の記録を見てみると、18-19: リーグ戦18試合出場1G4A(内先発12)、19-20: リーグ戦11試合出場1A(内先発5)とのこと。ゴールアシストを記録してるのはすごい。167㎝ぐらいの小柄なアタッカー。来季はBチームに主戦場を移して再起をはかる。彼も写真で見るにはマスコット的な優しい笑顔なんよな。ナバーロがBから上がってきて、来季以降また競争が激しくなるが、ラ・レアルでの活躍を期待しています!

 

~Interior Izquierdo~

#8 Miker Merino(ミケル・メリーノ)

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Age: 24

Place of birth: Pamplona(ナバーラ州都)

Contract: Jun 30, 2025

先にも述べているが、剛と柔、質と量を持ち合わせるスーパーマン。スタミナ凄い。4月上旬から負傷の影響で離脱するも、リーグ戦26試合出場(内先発25戦)。ちびっ子の多いチームにあって、数少ない長身の選手で、空中戦が得意ではないイサクより、セットプレーでは前線のターゲットとして働いてくれるという印象。近くの仲間に落としたり。守備も良くて、パスもうまい、とても丁寧なパス出しをする。ほんの数試合だが、シルバの位置で出ていた。懐の深いキープで時間を作ってくれるなど、活躍を色々挙げることができる。一言で片付ければ、凄くチームが彼に助けられている。ただ、敏捷性は乏しくて上がった時の攻撃の貢献、アタッカーとしての地上戦での強みはそんなにないのだよなあ。パスは上手いけど。あと逆足そんな得意じゃない。まあ逆に言えば文句を言えるならそれぐらいのことで、差し引き大幅+。これからもチームをお願いします。ドルトムントさん、彼には買戻しOP付けとらんよね??

 

#14 Jon Guridi(ヨン・グリディ)

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Age: 26

Place of birth: Azpeitia(ギプスコア県、ナバーラ州)

Contract: Jun 30, 2022

今季リーグ戦17試合出場(内先発8)。怪我が無ければもっと増えていたと思う。技術より運動量とプレーのアグレッシブさで勝負するタイプの中盤(チームで彼ぐらいだと思う)。華はないが人一倍ガッツがあり、競り合いでは簡単に譲らないし出足が速くてルーズボールをよくものにしてくれる。テクニックは他に譲るが、連携が良く、よくデコイランもすれば、自分が持った時の周囲との連携も良いので、右インテリオールに入った時も、シルバやRLとは違った攻撃への貢献を見せた。ゲバラやオヤルサバルと違い、パフォーマンスが安定しており、頼もしい。プレーが元気印って感じで、膠着した展開でも彼の飛び出しからチャンスが生まれることがある。前線への飛び出しは彼の大きな武器。ゲバラより得点のチャンスがあった。さらに、アクションが細かく、下がってこなくともインテリオールの位置でよくパスを受けてくれる。守備も球際の強さを見せてエネルギッシュに貢献する。書いてると、色々良さが浮かんでくる。目立たないだけでめちゃくちゃ良い選手なんじゃないだろうか。最後の精度さえ上がれば、来季は5Gか5Aあるんじゃないか?!ドラゴンボールで言えば悟飯。読んだことないけど

20-21 ラ・レアル選手紹介①(GK&DF編)

ブログを開設して一番書きたかった選手紹介。決してメガクラブでなく、日本で露出の少ないラ・レアルの選手達の特徴が、色々な人に知れ渡るといいなあという願いを込めて。トップチーム26人について記しますが、プレーをあまり観れていない選手の情報が薄いのは、申し訳なく思います。

(引用元:Real Sociedad - Club profile | Transfermarkt )

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~Portero~

#1 Alex Remiro(アレックス・レミーロ)Embed from Getty Images

Age: 26

Place of birth: Cascante(ナバーラ州)

Contract: until Jun 30, 2023

2019年1月にお隣、アスレティックから加入した不動の守護神。今季リーグ戦38戦フル出場。足元の技術が高く、大抵の強パスも無難に捌く。近くの選手へのパスコースが切られている時に見せるライナー性のピンポイントパスは一見の価値あり。テア・シュテーゲンとまで極端にはいかないが、詰まった際のボールの逃がし元として活躍している。ハイボール処理やセービングも安心して見ることができ、GKとしてはオールマイティな選手に映る。とりわけエルストンド離脱時ボコボコに攻められていた際は、彼がいなければという場面が何度となくあった。シルバ以外でラ・レアルで一番優れた選手は誰ですか?と問われたら、私はエルストンドの次点としてこのレミーロと答えると思う。手放してはいけない。。責任感を想起させる表情もすこ。

 

#13 Miguel Angel Moya(モヤ)Embed from Getty Images

Age: 37

Place of birth: Binissalem(マジョルカ島バレアレス諸島)

Contract: until Jun 30, 2021

2018年2月にアトレティコからフリー移籍で加入した第2GK。EL1試合(AZ戦)を担当。DAZN勢の私は完全に彼の活躍を見逃すこととなってしまった。12月~4月末にかけて負傷離脱。前所属のアトレティコでもファンの信頼は厚く、オブラク離脱時はゴールマウスを守っていたようだ。ラ・レアルでも兄貴分としてチームを支えてくれていたよう、選手達も寂しくなってしまいますね。今季限りでの契約満了に伴い退団決定。お世話になりました。SDオラベが言うにはBチームが主戦場のAyesaは来季はトップの第3GKを兼ねる、とのことなのでGKの補強があるでしょう。

 

~Lateral Derecho~

#2 Joseba Zaldua(ホセバ・サルドゥア)Embed from Getty Images

Age: 28

Place of birth: Donostia/San-sebastian(ギプスコア県、バスク州)

Contract: until Jun 30, 2023

右SBの一番手。負傷に悩まされ、リーグ戦12試合(内先発6)の出場に留まる(昨季は30戦(内先発29)。出場すれば堅実なパフォーマンスを披露。内側のレーンに入ってボランチのように振る舞ったり、インナーラップで中を突いたりとモダンな動きはなく大外レーンを上下動するクラシカルなタイプ。堅実かつ粘り強い守備と精度の高いクロスは同ポジションのゴロサベルにない長所で、派手さはないが安心して見ていられる選手。守備時は周りとの距離感が良くて、彼が突破されてもカバーが間に合うよう配慮していたように見えた。ダイナミックな上がりを好むゴロサベルを思えば守備的なSBに見えるが、ひとたび上がれば適格なポジショニングと高精度のクロスで貢献してくれる。アーリークロスも中々得意なようで、虹を架けて好機を演出する場面も見られた。彼が控えていることで若手のゴロサベルは積極的にプレーできることと思う。来季は故障癖さえなくなってくれれば、彼については言うことなしです。

 

#18  Andoni Gorosabel Embed from Getty Images

Age: 24

Place of birth: Arrasate/Mondragon(ギプスコア県、バスク州)

Contract: until Jun 30, 2024

同じギプスコア県出身の先輩、サルドゥアの負傷離脱もあり、リーグ戦32戦に出場(内先発28試合)。昨季のリーグ戦出場14戦(内先発8)に比べ、台頭したシーズンと言える。安定型のサルドゥアを思うとダイナミックな上がりが持ち味の攻撃型で、空いている時にはチャンネルランでゴールに迫る。最後の精度が良くなれば来季はゴールも期待できるんじゃなかろうか。(入らなかったが)何度かシュートを放った。クロスの精度はサルドゥアに習ってくれないか?ってレベルでいいボールがいくと申し訳ないがびっくりする。守備は大崩れすることはないが、サルドゥアに比べるとまだまだ。対人守備は軽いなあ、と思うときもあったり粘り強いと感じる時もあったり。基本的に好不調の波が激しい。シーズン序盤は攻守にクオリティが高く、何で代表に呼ばれてないのかと不思議に思ったぐらいであった。下半身が強靭で、意外と当たりに強い。連戦出場を耐え、プレー時間の長かった今季を糧に、より成長した姿を見せて欲しい。

 

~Central Derecho~

#6 Aritz Elustondo(アリツ・エルストンド) Embed from Getty Images

Age: 27

Place of birth: Beasian(ギプスコア県、バスク州)

Contract: Jun 30, 2024

神。写真もそうだが、足元の技術が確かで、多くの時間顔を上げてプレーする。DFらしくなくボールを晒し、敵を引きつけながら縦パスの機を窺い、鋭く刺す。守備も空中戦地上戦ともに強く、カバーリングも目敏い。突如プレミアからやってきたD.シルバにチームに及ぼす影響では全く引けをとらない、ラ・レアル最高のフットボーラーだと思っている。今季はほとんどの試合で痛みを抱えたままプレーしていたとのことなので、その点だけが懸念点。ラ・ロハに呼ばれていないことも、疲労と状態を考えればこそエンリケに感謝している。(19-20Copa del rey決勝では彼を見ずして一体何をしていたんだい?)

 

#5 Igor Zubeldia(イゴールスベルディア)Embed from Getty Images

Age: 24

Place of birth: Azcoitia/Azkoitia(ギプスコア県、バスク州)

Contract: Jun 30, 2024

このチームの試合を初めて観た昨季、一番目に着いたのは、アンカーを務めていた彼のサイドを変える糸を引くようなロングパスだった。今季はCBに専念し、怪我人続出の最終ラインを支えた。大体右CBでプレーしたが、ル・ノルマンが出てない際は左でもプレーした。右SBもやっていたが、あまり様になってはいなかった。少し残念に思ったのが、昨季アンカーでプレーしていた際は流麗な捌きを見せていたのに、CBの位置に慣れないのか、今季はビルドアップで力を発揮できておらず、敵に食いつき過ぎてスペースを空けてしまう守備と相まってエルストンドの不在を感じさせた。サンセのアランバリとCBとしてはどっちが上なのかという邪悪な疑念が湧いてしまう。今季の終わりには前にボールを運ぶ&パスを通す意識の向上が見られ、守備の改善と併せて来季楽しみに観たいと思う。これは密かに感じているのだが、カンテラーノに珍しく当たりに強い選手なので、メリーノのポジションのバックアップでも観てみたい。

 

~Central Izquierdo~

#24 Robin Le Normand(ロビン・ル・ノルマン)

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Age: 24

Place of birth: Pabu(cotes d'Armor県、ブルターニュ地方、フランス)

Contract: Jun 30, 2024

今季のラ・レアルの守備崩壊を食い止めたのは間違いなく彼。リーグ戦33試合(内先発30)出場。写真はラウール・ガルシアと競り合っているものだが、上背も跳躍力もあって、空中戦には滅法強い。一方地上戦は得意とは言えず、一度前に出られる場面が多いが、そこからの粘りで再度追いついたりファウルで止めたりと責任を果たすので、そこまで冷や冷やしない。ピンチに足が伸びたり、身体を投げ出せる選手で、水際で何度も攻守を見せた。WyScout作成のデータで、La LigaCB達のシーズン前半辺りの地上戦+空中戦勝率を散布図で出しているものを見たが、高水準な空中戦は兎も角、いい意味で突き抜けるバルサのアラウホと対照的に悪い意味で飛び抜けてしまっていたル・ノルマンの点に笑った。一方、相棒のエルストンドはアラウホに次ぐ高位置につけていた。流石。彼はパスはあまり上手くないが、いける時は持ち上がったり味方を助けるポジショニングを取ったりと、ビルドの主役にはならないが下手くそとも思わない。来季は彼の控えにBチームからJon Pachecoが昇格でやってくるので、少しは彼の負担が減ると良いなあ。彼には長く活躍してもらいたい。

 

#15 Modibo Sagnan(モディボ・サニャン)

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Age: 22

Place of birth: Saint-Denis(Saint-Denis、セーヌ・サン・ドニ県、フランス)

Contract: Jun 30, 2024

一目で分かるフィジカリスタ。19-20開幕前夏のマーケットで、5M€という大金で大きな期待を背負ってやってきた男。昨季は前半戦は負傷もあり出番なし、冬にミランデスにレンタルされたので、今年がラ・レアルの一員として実質1年目であった。言っちゃあ悪いが期待を裏切った。肝心な守備が緩く、普通いかない場面で喰いついて最終ラインに大きなスペースを空ける。判断力もそうだが対人守備もそんなに得意じゃない。ポテンシャルが高いのかもしれないが、成長を期して試合に出すとチームが危ない。放出の予定。若い選手なので、これから頑張って欲しい。

 

~Lateral Izquierdo~

#20 Nacho Monreal(ナチョ・モンレアル)

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Age: 35

Place of birth: Pamprona(ナバーラ州)

Contract: Jun 30, 2022

いぶし銀。出れば攻守に安定した働きを見せる。特に終盤はアイエンの不振・負傷離脱もあり、出ずっぱりだった、お疲れさまです。馬力があるので、彼のとこにボールがいくと、サポートがない場面でも何とかしてくれるところは本当にありがたい。攻撃でもサイドで高く張りすぎないいやらしい位置をとることで、オヤルサバルに自由を与えていた。あんま衰えを感じないシーズンだったが、彼にフル稼働させるような設計は端から間違っている。かと言ってメルケランスLSBは違うだろ。アイエンが放出候補に挙がっていてモンレアルは35で、一番危険なポジション。

 

#12 Aihen Muñoz(アイエン・ムニョス)

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Age: 23

Place of birth: Etxauri(ナバーラ州) 

Contract: Jun 30, 2022

上下動の多く、クイックネスとスタミナで勝負する小柄なSB。見た目が愛らしい。前半戦はモンレアルよりよく出ていたが、後半戦は不調と負傷で結局はリーグ戦16戦の出場(内先発14)に留まってしまった。カンテラーノらしくチームの戦いを分かっていて、独力、対人守備時の迫力はモンレアルに劣るも、悪くない働きを見せていたと思う。クロスの精度がもうちょいあればなあとか、ランニングのタイミングやコースそこかあと思わんではなかったって場面もそりゃあった。あったが、放出はそりゃ酷くねえかOlabeさんよお。まだトップ昇格2年目ぞ??どうしてそんな見切りが早いんや。やるとしてもレンタル、ね?ピッチを元気に駆け回る彼が来期以降も観たい。これからの成長を心から楽しみにしている。