21-22 LaLiga第24節 レアル・ソシエダ対グラナダCF(2022.2.13)
※ベティス戦観返すのが遅くなって玉突きでバレンシア戦諦めました、、
アノエタで迎えるグラナダ戦。ヘタフェ戦、ベティス戦(国王杯)、バレンシア戦と3試合勝ちが無いのでそろそろ勝ち点3が欲しい。順位表を見ると注意がかなり詰まっていて、EL出場権争いが苛烈。ビルバオ、ビジャレアル、オサスナは好調だし不振に喘いでいると一気に置いて行かれそう。イマノル、オラベともにEL争いの厳しさをメディアに語っていた。どうなるかは終わってみないと分からないが、最善を尽くしたい。
ピッチに目を移して、awayユニの深い緑に驚きました。(グラナダの試合をあまり観てないのがバレるんですが) 前回対戦は3-2で勝利も、自分のブログを読み返すと内容では押されていたよう。中を固めるミドルブロックと、L.スアレスの動きを中心に流動的に連動を使って攻めてくる攻撃に苦しんだようだ。
◇先発紹介
*ソシエダ*
ゴロサベル&アイエン先発おめ!君たちの攻撃力が好きです。前3枚はこの3人が今季のベストメンバーだろうか。ヤヌザイは好調な攻撃に加えて、守備も向上してるんよな。現状ベストの布陣だと思う。
*グラナダ*
前回対戦時(6節)は4-2-3-1だったがこの日は新加入のアレソとL.スアレスを並べる4-4-2。バッカやJ.モリーナを押しのけての先発と思うと優秀な選手なのだろう。
アレソはウルグアイ・モンテビデオ出身の21歳、地元のリーベルプレートモンデビデオから約570万€で今冬完全移籍。どんな選手なのか楽しみ。コジャドは昨季バルサBの押しも押されもせぬ10番、今季終了までのローン移籍。彼はカタルーニャ州サバデルの出身で、10歳の頃にエスパニョール下部組織からマシアに移ったらしい。右SHのウズニに至っては初めて名前を聞きました... アドリア海に面するアルバニア出身の26歳、ハンガリーの”Ferencvárosi TC”というクラブから約400万€の移籍金で今冬完全移籍。
左CBに28番、Bチーム(Granada Recreativo)所属の選手を発見。R.トレンテ選手は2018年夏に地元ムルシア市のMar Menor FCからグラナダ下部組織に加入。190㎝を超える現在20歳の長身DFで、今季既にトップチームでリーグ戦12試合に出場。これからが楽しみですね。
◇交代、構築変更
*ソシエダ*
’66
①シルバOUT、ラフィーニャIN
この2枚替えは守備強度の低→高(相対的)な交代でもある。それぞれそのまま左IH、右WGに。
’82
③アイエンOUT、パチェコIN
④イサクOUT、ソルロスIN
⑤オヤルサバルOUT、サルドゥアIN
エースの束の間の休息。
システム交代。4-3-3→5-3-2。後ろ5枚の並びは右からサルドゥア、アリツ、ロビン、パチェコ、ゴロ。中盤3枚がスビ、メリーノ、ラフィーニャ。前2枚がポルトゥ、ソルロス。
*グラナダ*
’62
①#24ウズニOUT、#10プエルタスIN
②#5ミジャOUT、#18 N.ペトロビッチIN
プエルタスは左SH、ペトロビッチはゴナロンとWピボーテ。彼は今冬セルビアの名門レッドスターから加入した22歳の中盤らしい。
’71
③#35コジャドOUT、#21R.ロチーナIN
④#4ゴナロンOUT、#19A.モントーロIN
⑤#14アレソOUT、#23J.モリーナIN
3枚替え。右SH、CH、FWをそれぞれ入替え。皆30オーバー、モントーロはバレンシアユース上がりの中盤。一発のパスがある。モリーナはベティスの印象が強い点取り屋、御年39。今季7G決めているらしい、凄すぎる。
ロチーナ、ラマシア出身なの知らなかったなあ。ブラックバーンにいたりロシアのルビン・カザンにいたこともあるらしい。
◇プレースキック
*ソシエダ*
・右CK:ヤヌザイ
・左CK:ヤヌザイ、オヤルサバル
・SFK:ヤヌザイ、イサク
イサクの直接FKはあんまり期待してない。アトレティコ戦で1点決めてるとはいえ。
*グラナダ*
・右CK:コジャド
・左CK:モントーロ
・SFK:-
モントーロはかなり良いボールを入れていた。
◇攻撃
グラナダは基本2トップがソシエダのCB+アンカーを見る。これで良いのかなーと思うのは2トップの守備の狙いが曖昧なのでソシエダのCB、アンカーの内1人がフリーになる事が多いこと。コジャドが右サイドを捨ててアンカーのスビのマークに来る時間もあるが、ミジャはスライドして右SHの位置まで来ることが無いので、アイエンかシルバどちらかがフリーになって左から運びやすい。普通に欠陥だと思う。グラナダ中盤ラインはCBー中盤の2ライン間を狭めることを優先しているのか高い位置を取らないので、ソシエダはCBの持ち上がりやアンカーを起点にできる。
ソシエダがGKまで下げると、ピボーテの一角をスビのマークにジャンプさせていた。
ソシエダは右IHのメリーノが右に落ち、ゴロサベルを上げる。ボールを引き出すメリーノにスビやシルバも絡むので右からの攻撃が多い。
◇守備
グラナダはミジャをDFラインに下げ、両CBを開かせてボールサイドのSBを上げる。ミジャは大体真ん中。ビルドを担うのが両CB、ミジャ、ゴナロン。崩しを担うのが上がったSB、前4枚とはっきりしているのが良い。キニもエスクデロも攻撃性能が高い。
また、2トップ+コジャドがポジションを入れ替えてるのが面白い。コジャドがトップ下、アレソが右サイド、L.スアレスが前張りなど。コジャドの精度の高いキックやファンタジーアが生きる。
ソシエダはDFラインに下がることの多いミジャにシルバがついていく。グラナダが深い位置で回すとマークの受け渡しでCBにアタックにいくシルバに代わってスビがミジャにつく。ミジャはキーマン故。グラナダビルド隊に対してラレアルプレス隊は、グラナダがSBの片方を残せば5(CB*2、SB*1、DH*2):4(FW*3+IH*1)なので、グラウンダーでボールを出される。ソシエダの前プレスはガチガチにきつくないため横パスでずらしながら間を通す。
◇得点
’36 ⚽RSO 1-0 GRA オヤルサバル⑧(PK)
オヤルサバルの胸を張ってホップするPKで先制。
PKになったのはすごく可哀想なハンドの判定。CKのこぼれをエリア少し外からゴロサベルがダイレクトボレー。シュート性のボールをエリア内に送る→メリーノが足を出してフリックしたボールが近くにいたD.ドゥアルテの腕に当たってハンド。身体からめちゃくちゃ離れてたわけではなかった。辛い。
’73 ⚽RSO 1-0 GRA ラフィーニャ①(アシスト:オヤルサバル②)
相手のロングボールをアリツが頭で跳ね返した球をポルトゥが拾い、前方のメリーノと入れ替わりのワンツーで左ハーフレーンに運ぶ→ポルトゥの内側をラフィーニャが並走したことでSBを引き付け、左大外のオヤルが空く。ポルトゥ→オヤルサバルにスルーパス。オヤルはエリアに侵入してすぐにマイナス気味のグラウンダーの折り返し、ラフィーニャがダイレクトでニアに流し込む。
オヤルのクロスのタイミングでDFとGKの間で合わせるランニングを見せたポルトゥが相手DF2枚を釣って勝負あり。ニアで合わせたラフィーニャはコースが限られていたけど、落ち着いてうまくミートした。
PSGに帰らないでくれ。。
◇選手寸評&所感
大活躍/そこそこ活躍/普通/あんま良くない/悪い
*ソシエダ*
レミーロ
前半不甲斐ないDF陣がもたらした2つの1対1を両方セーブ。チームを救った。また、ビルドアップでも得意の晒しで相手FWを動かし、クリーンな球出しを見せた。凄く助かる。
ゴロサベル
内側も使える攻撃参加は魅力だし、サルドゥアよりはるかに球出しが上手い。守備はサルドゥアと比べて物足りない。相手のフェイントや持ち出し、スルーパスに対して後手に回ることが多いので、守備の時はあまり周りが見えていなかったり予測が効かないのかなと思う。
ルノルマン
ハイラインを敷くソシエダの最後の砦。昨季序盤は抜かれる印象があったが今やすっかり人に強くなった。66分のプエルタスを後追いで止めた1対1は素晴らしかった。相変わらずビルドはいまいちだけどCBだから守りが良ければ文句言えないです。
エルストンド
積極的なロブパスは意外と繋がってて良かった。この人の見せ場は守備対応、前半ロングボールへの競り合いに負け入れ替わられる場面もあったがそれ以外は上々。58分のオフザボールの選手をケアした後に間に合わせたシュートブロックは凄かった。
アイエン
中を固めたり2ライン間を狭めるグラナダに対し、自由になりやすかった。得意の持ち上がりと中盤との絡みでビルドアップに貢献。守備対応も相変わらず堅い。
スビメンディ
狭い所で精度を落とさないショートパスマスター。アンカーの深い位置に拘らず、ブロック重心の低いグラナダに対して積極的に前で捌いた。この試合はメリーノが低い位置で組み立てる場面が散見され、前で楽しそうにプレーしていた。5バックにしてからは右IHに。
メリーノ
今日も色々と働いてくれた。まずビルドアップ、身体を張ったポストプレー、要所を締める守備、チャンスを広げるロブパス。この試合は保持の時間にアンカーのスビメンディと入れ替わる動きが面白かった。プレスのきつい相手に当たった時、中盤の流動的なポジションチェンジで打開を図るのは面白いかなと。
シルバ
黙々と繋ぎに徹する時間が多かった。が、ニアゾーンを取る連携、動き出しは流石。あんま言いたかないけど守備強度は厳しい。ただ、走り回るのはきついけど相手アンカーを消す仕事は良くこなしてくれていた。ミジャにだいぶ制限をかけてくれた。
ゴロサベルがうまく内側に入るので、彼の外からの仕掛けが生きる。左足ばっかりでなく、右足も使うのが良い。攻撃はこの日も好調だったが、後半何度もあったシュートチャンスを活かせず。ファウルを貰えないと拘って守備に戻らずピンチを招いた。
オヤルサバル
突破力がもう少し欲しいかな。ズラしたいのかぶち抜きたいのか中途半端な1対1が目立った。アシストはポルトゥのデコイランとタイミングがばっちりだった。
イサク
最近ランウィズザボールに目覚めたと思う。トラップ一発でマーカーと入れ替わる。ただこの試合はあんまし見せ場が無かった。
(途中出場)
相変わらず素晴らしいプレスと繋ぎ。2点目は値千金。サンセのOHも好きだけど、もの凄いクオリティで現状は比較にならない印象。
ポルトゥ
2点目を演出したのは彼。ダイナミックな運びも良かったし、引きつけてオヤルサバルに出したニアに突っ込んでマイナスを空けたのはもっと良かった。ヤヌザイの輝きに隠されがちなシーズンだが、だいぶ調子が上がってきた。
ソルロス
今日も今日とてかちこちな感じ。上手くて強くて速いが、周りとの連携を磨いて欲しい。ボールを受けたらまず突っ込む。
サルドゥア
あんま観れてない。無難に対応していたと思う。
同上。久々の出場嬉しいがもっと長く見たい。スベルディアにCBとして負けてる要素はどこなのか(経験)。
*グラナダ*
マクシミアーノ
良いセーブが数本。遠いところにシュートが飛んでも届くバネが凄い。
キニ
攻撃時の位置取りが上手かった。外ばかりでなく、内も使うことでソシエダとしては対応し辛かったしフリーで、かゆい位置で受けて攻めの起点になっていた。コジャドが攻守で中ばかりでプレーするから慎重にプレーせざるを得なかったように思う。もう少高い位置での攻撃参加が見てみたかった。左のエスクデロと非対称な構造なんだろうか。
R.トレンテ
球出しが良くて守備対応も中々。将来が楽しみ。
D.ドゥアルテ
一定以上のプレーは見せたがヤヌザイやオヤルサバル、ポルトゥらを完璧に抑えたとは言いづらい。
攻撃大好きさは健在。果敢にミドルも狙った。強気の縦パスもそうだし、パンチのあるSB。
L.ミジャ
豊富な運動量、プレスに球出しに幅広く活躍。応援したくなる。
ゴナロン
CBからパスを引き出すのは良かったが、相方のミジャに比べてそんなに印象ない。バランスとしては動と静で良いのかもしれない。
ウズニ
キレと強さはあった。守備も結構戻っていた。ただ活躍はできなかった。新加入の選手だしこれからだとは思う。まだフィットしてる感じはない。
コジャド
流れるFWと入れ替わって内側のレーンに入り、高精度のキックで違いを生んだ。一方守備ではマッチアップするべきはずのアイエンをフリーにしてしまうことが多く、彼を起点とした攻撃を赦した。攻撃は良かったけど守備の位置取りはいまいち。
アレソ
良い飛び出しを見せた。サイドに流れたり横に流動的。線が細く見えてガツガツいくあたりは南米出身。当たりも弱い部類ではない。
L.スアレス
タイミングよく中盤に流れ、ポジションチェンジの核になった。ドリブルのキレと身体の強さで基本どこにいても怖い。受け方も巧いし。
(途中出場)
プエルタス
エスクデロの上がりやL.スアレスの流れに応じて中に入った時のポジショニングが良くて、怖かった。シュートレンジも広くて厄介。
後ろに重たいボールハンターかと思いきや結構上がるのが面白かった。機動力のある守備的中盤。
ロチーナ
黄金の左脚。この試合のパス全てうまかった。彼を見るだけで試合を観る価値があると思う。
モントーロ
深い位置から楔のパスを入れ続けてアクセントに。受け手のL.スアレスは強力なパサーが入って生き生きしたように思う。中長距離のパスが光る。これが結構通る。
モリーナ
短い時間でも数度シュートチャンスを迎えた。嗅覚というよりボールの行き先にいるので予測が効いてるのかなと感じた。
3戦勝ち無しだった。久々の勝利、とても嬉しい。メリーノが低めに残ってスビが上がる攻撃が目新しくて面白かった。マジョルカ戦のようにスビの縦パスは敵陣でも有効だし、静的なビルドアップより相手守備にストレスを与えられて良いと思う。グリディではこうはできないだろうとは言ってはいけない。
お次はお隣アトレティック戦か。今最近ビルバオの良い所ばかり見てるので前からのプレスに苦しんでボールが出せなかったり、ムニアインに切り裂かれたりサンセの技巧にやられたりって場面が頭に浮かぶけど、どこまでやれるか楽しみです。
ビルバオは一個一個が速いし連動もばっちり決まる。こちらも声を掛け合って寧ろ相手を動かす、釣りだすぐらいの気持ちでやって欲しい。ソシエダも息の合った連携を見せるチームであって欲しい。引き締まった好ゲームを期待!